「街カフェCOCOON(コクーン)」(立川市富士見町1、TEL 042-595-6515)が女性総合診療科医院「井上レディースクリニック」(同)が手掛ける「コミュニティビル安庵」(同)2階にオープンして3カ月がたった。
ビルは、「小さな命を守り育む『コクーン(繭)』」をイメージしたという、白く丸みを帯びた外観が特徴。同医院の井上裕子院長は、カフェのオープンについて「がんになった人やその周囲の人がくつろげる空間でお茶を飲むなどしながら、専門家に悩みを相談できるマギーズ東京という施設が豊洲にある。そんな場所がいろいろな所にあればいいと思ったことがきっかけ」と振り返る。「一人でも寄りやすく、病気でも、心が疲れ気味でも、温くホッとできる、心の拠り所となるようなスペースを作りたいと思った」と話す。
天井が高く、大きな窓から日の光が差し込む開放感のある店内には、テーブル席約50席をゆったりと配置する。空間にも癒やされてほしいと、壁には絵画を飾るほか、店内に設えたステージにはピアノを備える。勉強会などに使えるセミナールームも併設する。
提供するメニューは、「体によいものをヘルシーに食べるロカボ」「がっつり食べる街メシ」「薬膳」の3つをコンセプトに据える。ランチでは、低糖質メニュー「ロカボランチ」(スープ・ドリンク付き)や、定食などを提供する「日替わりランチ」(ドリンク付き)、オムハヤシ(サラダ・スープ・ドリンク付き、以上1,000円)など、「楽しみながら食べられる、おいしく手頃な食事」をそろえる。
カフェタイムにはスイーツと飲み物がセットになったデザートセット(550円)を用意するほか、ディナーでは、バーニャカウダ、カルパッチョなどのつまみや、チキン南蛮やハンバーグといった一品料理などを提供。ドリンクメニューはソフトドリンク、ビールやワインなど各種そろえる。薬膳メニューは4月から提供する予定。
3月24日には、ステージのピアノを使い、ライブイベント「いまむら直子 ジャズピアノライブ『翼をください』」を開く。「これまでクリニックで出産された方の悩み相談のきっかけとなるような講座やワークショップなどは行ってきたが、カフェでのライブは初めて。大人の世代の方に足を運んでいただき、地域に自分の居場所を見つけてもらうきっかけになれば」と同カフェ担当の片貝友香さん。井上院長は「いまむらさんは、演劇出身の方なのでトークも楽しい。元気が出る会になると思う。生の歌のよさを感じていただければ」と来場を呼び掛ける。
今後は、「特別ではない日でも一人でも使っていただけるお店にしていきたい。食事だけではない何かを持って帰っていただけたら」と片貝さん。井上院長は「また明日も頑張ろうと思ってもらえるような場所になれたら」と笑顔を見せる。
営業時間は10時~22時。木曜定休。ライブの開演は19時~。チケット料金は2,500円(1ドリンク、ライトフード付き)。申し込みはウェブサイト「こくちーず」または電話(TEL 042-527-1454)で受け付ける。