9月に開催される「立川名画座通り映画祭」のコンペ部門への参加作品を現在、募集している。主催は立川市柴崎学習館(立川市柴崎町2)と諏訪通り商店街振興組合でつくる同祭実行委員会。
立川は昭和30年代、映画館の数が10館に上ったことから「映画の街」と呼ばれていた。多くの映画館がなくなっていく中、同映画祭はその中でもシンボル的存在だった「名画座」の名前を冠し、2015(平成27)年に市民の手により自主制作映画の祭典として始まった。今回で5回目の開催となる。
コンペは昨年、全国各地から116作品の応募があった。年齢層は小学生から80代までと幅広く、外国人からの応募もあったという。同祭実行委員長の中村能己さんは「ジャンルはドラマの本数が一番多かった。コメディーではたくさんの笑いがあり、立川市を舞台にした作品も数多く応募いただいたが、中でもアニメ作品の質の高さが際立っていた」と振り返る。
グランプリに輝いたのは小原正至監督の「AYESHA」。小原監督が1年をかけて鉛筆で手書きしたアニメーション作品で、「地球に誕生した生命についての学説の一つを元にした、他の星から来た命の物語」という。ナレーションはアニメ映画「風の谷のナウシカ」でナウシカを演じた島本須美さんが担当した。
募集するのは、上映時間10分以内の作品で、プロ・アマを問わず応募できる。テーマ・ジャンルを問わない自主制作短編映画の「一般部門」、立川市をテーマにした短編映画の「立川市部門」、スマートフォンのみで撮影した「スマホ部門」の3部門を用意する(応募部門は重複可)。
作品は特別審査員と市民審査員が事前に審査を行い、上位に選ばれた作品は柴崎学習館で9月14日・15日に開かれる同祭のコンペ部門で上映。特別審査員による評価と観客の投票でグランプリなど各受賞作品を決定する。審査委員長は映画監督の中島久枝さん、特別審査員はテレビプロデューサーの新井千秋さん、映画監督の松本動さんら5人が務める。
中村さんは「当映画祭ではスマホ部門もあり、初めて映画を撮った方でも出品できる。ドラマ、ドキュメント、アニメ、ミュージックビデオなど、アマチュアからプロの方までぜひ応募いただければ」と呼び掛ける。
応募締め切りは7月15日(必着)。エントリー無料。応募はホームページのフォームから受け付ける。