Netflixオリジナルドラマ「全裸監督」や映画「百円の恋」などで知られる武正晴監督が、ボクシングを題材とした最新映画「アンダードッグ」の撮影でボランティアエキストラを募集している。
同作品はインターネットテレビ局「AbemaTV」が初めて手掛ける本格映画作品で、東映ビデオと共同製作するもの。「百円の恋」で日本アカデミー賞、ブルーリボン賞などの映画賞を受賞した武監督が、同作で日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した脚本家・足立紳さんや製作陣と再タッグを組み、ボクサーたちの人間ドラマを描く。
「アンダードッグ」とはボクシングの「咬ませ犬」を意味する言葉。スターダムに駆け上がっていく選手たちの陰で「咬ませ犬」として踏み台にされながらも這い上がろうともがく崖っぷちのプロボクサーを、森山未來さんが演じる。ライバル役に北村匠海さん、勝地涼さんなど多彩な俳優が出演するほか、元WBA世界スーパーバンダム級王者の佐藤修さんと、元WBA世界ミドル級王者の竹原慎二さんの出演も決定した。映画は2020年冬に配信と全国劇場公開を予定。
主演の森山さんは撮影が始まる半年以上前から本格的なボクシング練習を開始。武監督が「もはやプロボクサーにしか見えない」と言うほど動きや肉体を鍛え上げているという。「リングに倒れたまま、そこを降りることも立ち向かうこともできず、身動きのとれない男。 意識はあるのに動けない。 満たされない心だけがふらふらとさまよう。 それでもいつかは立ち上がらなければならない。 負けを自覚して、そこから前に進む道もあるのだと思います。 お楽しみに」とコメント。武監督は「タイトル『アンダードッグ』が『負け犬』という意味ではなく、人間の持つ底力、人間力の可能性を知らしめるタイトル へと変貌する作品に仕上げることが、自分の本懐であり、使命だと考えている」と作品製作への意欲を見せる。
撮影は「格闘技の聖地」と呼ばれる後楽園ホールを中心に都内各所で行われており、2月はアリーナ立川立飛(立川市泉町500)でのロケを予定。作品前半のクライマックスとなる試合シーンの観客役として、年齢・性別を問わず募集する。出演料や交通費の支給はないが、監督・俳優のサイン入りオリジナル記念品とロケ弁を用意しているという。
製作会社「スタジオブルー」の担当者は「ボクシングの試合シーンを盛り上げるには、観客役の皆さんのリアクションがとても重要なので、ぜひふるって参加していただければ」と呼び掛ける。
エキストラは「アンダードッグ」公式ツイッターアカウントに掲載されている登録フォームから応募が必要。