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2年目の立川「PLAY! MUSEUM」 「よるくま」の酒井駒子展と「ぐりとぐら」展

「ぐりとぐら しあわせの本」展より

「ぐりとぐら しあわせの本」展より

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 立川グリーンスプリングス(立川市緑町)内の「PLAY! MUSEUM」で4月10日、「みみをすますように 酒井駒子」展と「ぐりとぐら しあわせの本」展が始まった。

企画プロデューサーの草刈大介さん、「2m26」のメラニー・エレスバクさんとセバスチャン・ルノーさん、青木貴之さん

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 企画展示「みみをすますように 酒井駒子」は、「よるくま」「金曜日の砂糖ちゃん」などで知られる絵本作家、酒井駒子さん初の「本格的な」個展。約250点の原画を「ひみつ」「はらっぱ」「くらやみ」「こども」などのキーワードに分けて構成。空間構成は京都在住のフランス人、メラニー・エレスバクさんとセバスチャン・ルノーさんによる建築家ユニット「2m26」が手掛けた。

 メラニーさんは「今回、酒井さんの絵本を初めて読んで、強いテーマ性と多様性に驚いた」と話す。絵本の世界に見られる森や夜をイメージして、原画を杉の木のフレームや切り株に見立てた柱に置くなど、「木や落ち葉などの天然素材を多用し、映像や鳥のさえずりを入れたり、展示に高低差を付けたりした。無意識に絵本の世界に入れるよう作り込んだ。Enjoy!」とセバスチャンさん。

 年間展示は「ぐりとぐら しあわせの本」展。絵本「ぐりとぐら」は、中川李枝子さんと山脇百合子さんの姉妹が子どもたちを喜ばせようと作った絵本のシリーズ。会場全体を大きな絵本に見立て、ページにくり抜かれた穴を潜ると毛糸がほどけたセーターを着た熊がいたり、黄色い滑り台から降りると大きなホットケーキがあったりと、絵本の原画は展示せず、自分自身が「ぐりとぐら」になって絵本の世界を巡る。

 空間構成を手掛けた青木貴之さんは「この企画に当たって、僕たち大人は何ができるだろうかと考えた。子どものときの視点を思い出して、企画展ではできない子どもにとっての体験を空間で表現した」と話す。「ぐりとぐらは、理屈をすっ飛ばして幸せな方向に突き進む物語。この空間でうれしいとか幸せだなと思ってもらえたらうれしい。目線の高さによって見方がガラリと変わるので子どもから大人まで楽しんでほしい」とも。

 館内のカフェでは展覧会に関連したフードやスイーツを提供。メニューは、よるくまカレー(1,800円)、森のおこさまランチ/こども(990円)、「ロンパーちゃんとふうせん」のパフェ(1,580円)、カステラパンケーキ(1,980円)、「ぐりとぐら」ラテ(660円)など。併せて、同館上階の屋内広場「PLAY! PARK」でも関連のワークショップを開催。

 同館企画プロデューサーの草刈大介さんは「子どもから大人、年配の方やカップルでも楽しめて、かわいいとか素敵という感覚の方から、本格的に見応えを求める方まで楽しめるよう、間口が広く奥が深い構成を考えている。他の美術館も好きになるきっかけになればうれしい」と話す。「オリジナルグッズの販売やワークショップ、グリーンスプリングス内でのイベントも企画しているので楽しんでいただければ」と来館を呼び掛ける。

 開館時間は、平日=10時~17時、土日祝=10時~18時(カフェは平日=10時~18時、土日祝=10時~19時)。展示期間は、年間展示「ぐりとぐら しあわせの本」展=来年3月末まで、企画展示「みみをすますように 酒井駒子」展=7月4日まで。

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