東大和市創業チャレンジ施設「チェレステ・ガーデン」(東大和市南街2)にあるうどん店「うさぎ屋udon」が8月29日で営業終了・卒業し、10月初旬に新店舗(南街5)へ移転する。
シーズプレイス(立川市錦町1)が運営する同施設は、東大和市と連携し商店街の活性化を目指す「地方創生活気ある商店街づくり事業」の一環として、創業希望者向けに実践を学ぶ場を提供し商店街の活性化を目指す場。
同店は同施設のオープン時の2年前から入居。国産小麦100%の自家製麺で、かつお節・宗田節・サバ節・うるめ節、日高昆布、瀬戸内海産煮干し、干しシイタケなどを使っただし出汁にこだわり、定番の肉汁うどんやカレーうどんのほか、トマトとチーズのイタリアンうどんなどの変わり種メニューも人気だった。
1年ほどで実店舗での開業を目指し営業を続けてきたが、コロナ禍の影響もあり今夏での卒業となり、10月初旬に東大和駅近くの実店舗に移転する。
営業終了日当日は、同施設がある東大和市富士見通り商栄会の商店街メンバーや同市職員、常連客などが集まり、店主の小川真智子さんに修了証書と花束贈呈。併せて、祝いの言葉を述べる「修了式」がサプライズで開かれ、大勢の地域の人たちが温かく見送った。
小川さんは「飲食店を始めるとなると初期費用がとてもかかるが、チャレンジ施設を利用することで初期費用を抑えることができ、思い切って始めることができた。そのため飲食店を始めることを心配していた家族も応援してくれた」と振り返る。
「チャレンジ施設は、うどん店用の設計ではないため不便さや使いづらさも感じていたが、それが新店舗の設計にとても役立った。当施設での2年間は新メニューの開発、従業員とのコミュニケーション、利益の出し方、コロナによる不足の事態に対する対策と本当に日々勉強の連続だった。きっとこの経験はこれからの糧になると思う。現在、障がいを抱える従業員2人を雇っているが、もっと多くの障がい者雇用ができるよう頑張っていきたい」と意気込みを見せる。