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立川女子高演劇部、女子高生の日常描き全国大会2位 オンライン配信も

公演の様子(出典:第32回全国高等学校総合文化祭優秀校東京公演サイト)

公演の様子(出典:第32回全国高等学校総合文化祭優秀校東京公演サイト)

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 立川女子高校(立川市高松町3)の演劇部が、8月上旬に行われた全国高校演劇大会で最優秀賞に次ぐ優秀賞・文化庁長官賞、創作脚本賞受賞を受賞した。10月1日からは国立劇場(千代田区)で行われた「全国高等学校総合文化祭優秀校 東京公演」の無観客公演がオンライン配信されている。

立川女子高校演劇部の部員たち

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 受賞作品の「おんなのこのひ」は、高校生のリアルな日常を描いた群像劇。舞台上に大掛かりなセットはなく、暗がりに椅子が並ぶ。「ねえ、陽性だったらしいよ」のセリフから、マスクに制服姿の女子高生の会話が始まる。トイレに落ちていた妊娠検査薬の話、学校カースト、生徒間での格付けなど一部の女子生徒の日常を同時進行で描く。脚本は、顧問の角田奈月教諭を中心に、生徒が一緒に作り上げた。

 同校の加藤隆久副校長は「少し過剰な表現は出てくるが、生徒たちの日常を通して、何に悩んでどう生きていくか、というテーマを表現している。特に東京の学校からは大変評価され、スタッフや他校から『女子高あるあるだね』と共感された」と話す。

 これまでも「女子高生の日常」というテーマで、LGBTやJKビジネスなどの題材も取り上げてきたという同校。地区大会、都大会、関東大会と進み、全国大会出場は今回が初めて。和歌山県で開かれた全国大会では、初日に公演後コロナ禍のため帰宅、数日後に部室で受賞結果を聞き「まさか」と喜んだ。

 部員数は19人。コロナ禍で限られた時間の中、練習も舞台上もマスクを着けて臨んだ。「全国でさまざまなルールがある中、ビデオ審査など工夫をして開催してくれた大会関係者に感謝している」。現在は、今月9日に開かれる本年度の地区大会に向けて新しい作品の稽古に励む。「東京公演からわずか1カ月。気持ちを切り替えながら3年生も一緒に頑張っている」とも。

 コロナ以前は地域のイベントにも参加していたという同校。「1925(大正14)年の開校後、立川の街はどんどん発展している。今後も、地域の方に喜んでもらえるよう、何かの形で貢献したい。興味を持っていただければ」と呼び掛ける。

 オンライン配信は来年2月28日まで。

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