多摩信用金庫は12月6日、東京都多摩地域、埼玉、神奈川の優れた技術や製品、経営モデルを表彰する「第19回多摩ブルー・グリーン賞」の受賞企業を発表し、表彰式をパレスホテル立川(立川市曙町2)で開いた。
多摩ブルー賞最優秀賞「テーフォース」代表取締役社長坂田康二さん
応募総数261件の中から、技術・製品部門の「多摩ブルー賞」と経営部門の「多摩グリーン賞」を、それぞれ最優秀賞1社、優秀賞2社、多摩みらい賞3社、特別賞1社が受賞。
技術・製品部門となる多摩ブルー賞の最優秀賞は、食品機械製造のティーフォース(三鷹市)が、経営部門の多摩グリーン賞の最優秀賞には、寝具家具インテリアの企画開発・販売のエムール(立川市)が、それぞれ受賞した。
ティーフォースの「未利用農水産物の有効のための瞬間乾燥粉砕システム」は、優れた技術であるとともに国内外の潜在的市場の開拓によりSDGsへの貢献が期待できる点を高く評価。エムールの「眠りで世界を元気にするEC経営力」は、睡眠改善の実現を目指してグローバルとローカルで綿密につくり上げられた経営姿勢が最優秀賞に結び付いたという。
そのほか、優秀賞には、アイエムエス(八王子市)、ウォールナット(立川市)、田邉商店(立川市)、吉本製作所(青梅市)の4社、多摩みらい賞には、車いす工房 輪(東村山市)、中央発明研究所(多摩郡瑞穂町)、日精産業(国分寺市)、小沢製作所(八王子市)、弁護士岩崎紗矢佳(立川市)の8社、特別賞には東京電子(国分寺市)、ボヌール・ナナ(立川市)の2社が選出された。
審査員長を務めた多摩大学の寺島実郎学長は「多摩の地域は大きなポテンシャルを持っていて、多摩地域の一層の発展にとってブルー・グリーン賞は非常に重要な役割になっている。昨年の受賞社は、ブルー・グリーン賞から大きく飛躍して日本におけるプレゼンスを高めている。今後もミクロのところで尊い努力をしている企業に光を当てて日本を知恵と技術で再浮上させたい。特に「食と農」「医療・防災」の分野に比重を置き、イノベーションとファンダメンタルズの両輪が日本の再生に大きな力になるだろう」と講評した。