国分寺駅の駅ビル、セレオ国分寺(国分寺南町3)4階・マルイ連絡通路で12月11日、アートの作品展とワークショップによる交流スペース「オープンスタジオ」が始まった。
JR中央線コミュニティと東京学芸大学笠原広一研究室、若手アーティスト・絵本コラムニストがタッグを組み、アート・絵本・ワークショップで交流の場を生む新たな試み。グラフィックアート、油絵、素焼きのテラコッタの彫刻などのアート作品の展示に加え、ワークショップを日替わりで行う。東京学芸大学 准教授の笠原広一さんは、「忙しい毎日の中、通勤や通学、買い物だけでなく、ふらりと立ち寄ってアート作品を見たり、絵本を手にとって気持ちがほっこりしたり、ワークショップで何か作ったりしながら、ゆるやかに交流できるスペースになれば」と話す。
企画者の一人である絵本コラムニストの寺島知春さんは、アートのそばに作品や作家をイメージした絵本を配置。「アート作品を絵本がつなぐ感覚で会場づくりをできたらと思いながら選んだ。絵本を手にとった人が、作品から立ちのぼるイメージと絵本のイメージとを、思い思いにつなげて遊んでくれたらうれしい」と話す。「最先端の美術教育のエッセンスを遊びで体感できたり、絵本でつながるアート空間を楽しんだりと、多くの人に楽しんでいただいている」とも。
ワークショップは、期間中いつでも参加できる「しかけカードを作ろう!」のほか、22日には、「テストで頑張る」「失恋を癒やす」など自分を守る「薬」を粘土で作る「わたしの処方せん~ねんどでお薬をつくろう!~」、23日~25日には、野菜スタンプや野菜を使った絵具で各自が描き、つなぎ合わせて1枚の絵を完成させる「ライブ・ドローイング制作」を開く。
笠原さんは、「大人が一人でアートを見たり、絵本をじっくり読んだり、親子でワークショップで工作したりと、毎日いろんな世代の方々が訪れている。普段とは違った感性に触れることができたとか、子育てで忙しかったがアートや絵本をゆっくり見て、ものづくりの時間も持つことができてうれしいなどの声を聞く」と話す。「毎日使う駅の中で、気持ちをリフレッシュできる緩やかな交流の場所。最終日までワークショップがあるので、参加していただければ」と呼び掛ける。
開催時間は10時~20時30分。参加無料。「わたしの処方せん」「ライブ・ドローイング制作」は申し込み制。今月26日まで。