フットサルクラブ「立川・府中アスレティックFC」(以下、立川・府中)が3月21日、JFA第27回全日本フットサル選手権大会で優勝した。
この日は、「駒沢オリンピック公園総合運動場 屋内球技場」(世田谷区)で名古屋オーシャンズ(同、名古屋)と対戦。立川・府中は、皆本晃選手が起点となった先制点を守り切り念願の初優勝を果たした。
優勝した同チームは、4月からの立川へのホームタウン完全移転に伴い、クラブ名が「立川アスレティックFC」に変更されるため、同大会は立川・府中として挑んだ最後の公式戦となった。対戦相手の名古屋は、Fリーグディビジョン1の2021-2022シーズンで優勝した強豪。準々決勝でデウソン神戸に6-0、準決勝でバルドラール浦安に4-0と実力を点差で見せつけて決勝に上ってきた。3年前の同大会決勝では、同一カードで名古屋が6-0で圧倒していた。
試合が動いたのは前半4分、名古屋が高い位置でプレスを掛けて主導権を握ろうとしたところ、立川・府中が名古屋側ゴールライン付近でキックインを獲得。皆本晃選手がサポーターの手拍子に後押しされながら蹴り入れたボールは、名古屋の選手が出した足に当たり、そのままゴールに吸い込まれた。
先制点を獲得した立川・府中は名古屋の猛攻に合うが、体を張ってカバーし合ってリードを守り、試合は1-0で終了。立川・府中が日本一となった。試合終了後の記念撮影で選手たちは、トロフィーを持った関尚登選手を中心に、サポーターの手拍子に合わせて手を高々と掲げ喜びを分かち合った。
皆本選手は「クラブができて22年。うち15年間を立川・府中でプレイしてきたが、関わってきた一人一人がクラブを育てたと思っている。この試合を最後に、クラブ名から府中の名前が消えてエンブレムも変わるが、優勝すればこの大会のチャンピオンとして名前が残るので、絶対に勝ちたいと思い試合に臨んだ。本当に勝ててよかった。来シーズンからは、選手兼クラブの代表となるが、このエンブレムと一緒に育ってきたみんなと共に、立川でさらに頑張っていきたい」とうれし涙を流した。