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東大和で「旧吉岡家住宅」一般公開 日本画家のアトリエと原画展示

国の登録有形文化財にもなっている「旧吉岡家住宅」の蔵

国の登録有形文化財にもなっている「旧吉岡家住宅」の蔵

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 「旧吉岡家住宅」(東大和市清水3)で5月27日から、日本画家・吉岡堅二さんの旧宅と作品を一般公開する。

岩絵の具が並ぶ吉岡堅二さんのアトリエ

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 吉岡さんは、1906(明治39)年に東京市本郷区に生まれた、わずか24歳で帝展特選となった後、新日本画研究会や新美術人協会といった在野運動を展開し、戦後は現在の創画会の前身となる創造美術を結成するなど、昭和期における日本画の革新運動をけん引した。1971(昭和46)年には日本芸術院賞を受賞し、東京芸術大学の教授も務めた。

 同所は、農家で名主を務めた池谷藤右衛門(いけやとうえもん)によって明治中期に建てられた。吉岡さんは1944(昭和19)年、疎開のために移り住み、1990(平成2)年に亡くなるまでこの地で創作活動を行った。多摩地域で少なくなった豪農屋敷の景観を保つ明治中期の建築物であることや、この建物で半世紀近く創作活動を行っていたことが評価され、旧吉岡家住宅の主屋兼アトリエ、蔵、長屋門、中門が国の登録有形文化財となっている。

 東大和市では、建物や資料の保存管理を行い、毎年5月と10月に一般公開を行っている。新型コロナウイルスの感染防止のため、5月の公開は3年ぶり。創作活動を行っていた当時の面影を残すアトリエや、ボランティアらが保存を務める庭を観賞できるようにするほか、原画・素描・画帳を約20点展示。併せて、吉岡家住宅の庭や建物をモチーフとした塗り絵や、住宅内の特徴的な場所を探す「場所当てクイズ」を用意する。

 同市郷土博物館の池田昌司さんは、「アトリエや庭も季節によって趣が異なる。庭ではシラン・ヤマボウシが見頃、3年ぶりとなる春の公開にぜひお越しいただければ」と呼びかける。

 開館時間は、10時~16時。5月29日まで。

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