立川のPLAY!MUSEUM(プレーミュージアム、立川市緑町3)で7月16日、「クマのプーさん」展が始まった。
「クマのプーさん」(Winnie the Pooh)は、1926(大正15)年に少年クリストファー・ロビンのクマのぬいぐるみプーと仲間たちが過ごす日常を、英作家アラン アレクサンダー ミルンの原作と画家アーネスト・ハワード・シェパードが描いた挿絵を交えてつづられている児童小説。
同展は、1950~60年代に描かれた原画約100点と原作の文章で物語の世界をたどり、クリストファー・ロビンが大好きなプーや仲間たちと過ごした「夢のような時間」が空間全体に広がるように展示したという。
同施設の特徴的な楕円形展示室を、物語の舞台である「百町森(100エーカーの森)」をイメージして演出。緑、青、黄、赤色の大きな布が広がる空間にはスロープや階段を設置し、順路を進むと緩やかな丘を思い起こさせるようにした。多摩産材の木材を活用した展示ケースや、桃色、紺色の額縁に小ぶりの原画が収められ、草木や風、水を思い起こさせる空間で、原画を物語や詩と共に展示した。
「プーさんA to Zのコーナー」では、物語の作者や舞台、主要キャラクター、日本や世界への波及など、1926年に生まれた同作品が今日も世界中で愛される続ける秘密を、アルファベットの数「26」のキーワードに絞って紹介する。
最後のコーナーでは、同作家が幼い頃に週末や休暇を過ごした場所でもあり、同作品の舞台となったイングランド南部にある「アッシュダウンの森」を体験できる映像インスタレーションを展示。「アッシュダウンの森」の朝から夜にかけてや、空や野原、草花、木々、川や空、風など、撮り下ろした映像を会場内の複数の半透明のスクリーンで映し出している。音や香りも交えた空間で、プーと仲間たちの世界観を表現した。
展示に併せ、併設のミュージアムショップ「PLAY!SHOP」ではグッズを販売。カフェ「PLAY!CAFE」では、イギリスをテーマにしたフードを提供。同施設の上階にある「PLAY!PARK」では、プーたちの暮らしを感じられる遊びやワークショップを展開する。
同施設プロデューサーの草刈大介さんは「みんなの人気者『クマのプーさん』には、人それぞれのイメージがあり、ディズニーのアニメやグッズなどいろいろな『本物』がある。今回の展示は、みんなが知っているプーさんのモデルになった『本物の本物』を見ることができる貴重な機会。誕生秘話を知りたい方は深掘りができ、原画やかわいいプーさんが見たい方でも最高に楽しめる内容になっているので、ぜひ足を運んでいただければ」と呼びかける。
開館時間は10時~18時(日時指定制)。入館料は、一般=1,800円、大学生=1,200円、高校生=1,000円、小・中学生=500円(立川市在住・在学者割引あり)、未就学児無料。10月2日まで。