立川駅南口にeスポーツとトレーニングジムを設した施設「RE:VISION(リビジョン)」(立川市錦町2)がオープンして1月5日で1カ月がたった。
東京都ソーシャルファーム事業の予備認証事業者の「N・SOURCE」が運営する同施設。ソーシャルファームとは、就労に困難を抱える者(引きこもり・障がい・ひとり親家庭など)が必要なサポートを受け、自律的な経済活動を行いながら、他の従業員と共に働いている社会的企業のことで、1970年代にイタリアで誕生し海外では多数存在する。
ゲーム用のハイスペックPCや27インチワイド曲面モニター、ゲーミングチェアを備えた10席を用意し、高速回線の環境を提供する。
インストールしているゲームタイトルは約30種類。人気のあるFPSゲーム「Fortnite(フォートナイト)」「VALORANT(バロラント)」「Apex Legends(エーペックス レジェンズ)」のほか、「Minecraft(マインクラフト)」「ぷよぷよチャンピオンシップ」「Fall Gays(フォールガイズ)」など「低年齢や初心者にも楽しめる」というタイトルも用意。他のゲームも自由にインストールして遊ぶことができる。使用終了後は自動でデータがリセットされる。併せて動画配信ルームも用意し、カメラのほか、簡易スイッチャー、マイク、ミキサーなどの機材も提供する。
同施設はeスポーツ施設に隣接した部屋にリアルなトレーニングジムがある。同社社長の八田一彦さんは「心も身体も鍛えることができる日本で唯一の施設。eスポーツは肉体を鍛えて反射神経を良くすることも大事」と話す。
プロのeスポーツ選手が教えるスクール(土曜)も開校し、受講者を募集している。貸し切りイベントや大会も開催。引きこもりの若者支援として、塾と連携してフリースクール事業も展開予定。
八田さんは「不登校や引きこもりの子どもたちが学校に行かなくとも、学校や家以外で安心でき、外に出るきっかけになる場所を目指す。ゲームの話やトレーニングの話、ネットの中のゲームだけでつながっていたところから、リアルでもつながり自らの世界を広げていくような場所になれれば。実際に就職困難者が働く姿を見る機会にもなり、eスポーツをきっかけに人と人がつながる居場所としての機能を進めていきたい」とも。
「現在オリンピック競技としても検討されているeスポーツ。当施設は『立川から世界へ!』をテーマに、未来へ羽ばたいていく若者たちにゲームを通じて人として成長してほしい。店名の『RE:VISION(リビジョン)』には、ゲームは悪いイメージを持たれがちだが、スポーツ(eスポーツ)のイメージを変えていきたいという思いを込めた。一人でも親子でも一緒に体験してもらえれば」と利用を呼びかける。
料金は、体験プラン1時間550円~、会員登録料3,300円(小中学生無料)。利用可能時間は365日24時間。登録・料金チャージはスタッフのいる時間のみ(14時~22時、ウェブサイトで要確認)。