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立川で「アール・ブリュット」展 カフェでアート作品を使った箸袋も

立川市女性総合センター・アイムの展示の様子

立川市女性総合センター・アイムの展示の様子

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 障がいのある人の芸術作品を展示する企画展「アール・ブリュット立川2022」が現在、市内3カ所で展開されている。

玉川宗則さん作「From a corner of Asia」

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 アール・ブリュットは「加工されていない、生(き)のまま芸術」を意味するフランス語。伝統や流行、教育などに左右されず、自身の内側から湧き上がる衝動のままに表現した芸術といわれている。同展は2015(平成27)年から毎年、「アール・ブリュット立川」として、伊勢丹立川店を中心に立川市内各所で回遊型の展示会として開催してきた。今年は、「立川市女性総合センター・アイム」「高松学習館」「立川タクロスminiギャラリー」の市内3カ所で開く。

 同イベント実行委員長の松嵜ゆかりさんは「8年間続けてこられたのは、多くの方の支援があったから。今年は女性総合センター・アイムという新たな場所での展示で、アール・ブリュット作品を見たことがない人に知ってもらえる機会になりうれしい」と話す。

 作品数は合計16点で、総勢16人の作家が携わった。平面作品、立体作品、粘土作品、ペン画、アクリル画等などさまざまな作品が展開される。大型の共同作品は、木、布、ガラス(トンボ玉)、紙などで制作され、子どもたちが中に入って楽しめるような仕掛けになっている。展示のほか、ワークショップも開催。松嵜さんは「団体企画講座で行ったワークショップは、今回初めての試み。障がいのある人もない人も子どもも大人も参加し、誰でも楽しむことができる企画に挑戦し、ワークショップで制作した作品を会場に展示している」と話す。

 展示会場のほか、「中央図書館」3階では作家の柴田将人さんの作品展示と、今まで制作した作品集や今回のポスター等の展示コーナーを設置。「コトリンク」にあるカフェ「JIBAR CAFE(ジバーカフェ)」では、作品が印刷された箸袋を提供している。

 松嵜さんは「同カフェでは作家の柴田将人さんが描いた野菜の印刷された箸袋を使っている。その製作を福祉事業所に仕事として依頼し、就労支援活動へ広がってきた。アール・ブリュット作家のグッズ販売も行っているので、ランチを食べに寄ってもらえれば」と呼びかける。

 開催期間は、立川市女性総合センター・アイム=9月3日まで、高松学習館=9月6日~19日、立川タクロスminiギャラリー=9月15日~28日。

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