家具・インテリアのホームセンターを展開するヤサカ(福生市)は、明星大学(青梅市・日野市)と産学協同で間伐材を使用したいすの製品化を目指す産学協同プロジェクトを進めている。
「近年、家具は輸入物が多くなり、国内の木材や素材が使用されなくなってきていることに危機感を感じていた」と話すのは同社担当の浅見さん。特に地元の木材を使った家具ができないかと、明星大学の学生と一緒にプロジェクトを立ち上げたのは1年ほど前。今回は多摩地区の東京都森林組合の協力を得て、森林保全にも効果的な杉やヒノキの間伐材を活用し、日々の暮らしの中で楽しく使える『創作いす』をテーマに明星大学と産学協同企画を立ち上げた。同大学造形芸術学部プロダクトデザインコース専攻の学生がいすをデザイン・プレゼンした14作品から優秀作品4点を選んだ。
選ばれた優秀作品は「Kitchen Chair」「hug」「puzzle chair」」「HITOFUDE(ひとふで)」。Kitchen Chairは、毎日料理を作る人のためのいすだが腰掛けや踏み台としても使用できる。hugは、背もたれに前からよりかかることができ、コップを置いたり、本を置いたりすることもできるいす。puzzle chairは生活に合わせて使い方を変えることができる。HITOFUDEは、フレームのシルエットを一筆書きにし、強度を増したダイニングチェア。
浅見さんは「すでに実施した店舗では、地域の大学との協同プロジェクトに関心を持ってくださるお客様や面白いデザインに興味をもってくださるお客様が多く、手応えを感じている。学生が手がけた斬新なデザインをぜひ店頭で見てほしい」と話す。
優秀作品は、2月末~4月19日の期間でヤサカ4店で2週間ずつ巡回展を開催し、利用客の投票を実施している。今後の予定は、3月14日~=立川幸町店(立川市幸町3)、同28日~=東川口店(埼玉県川口市)、4月11日~=柏西原店(千葉県柏市)。4月下旬~5月上旬に最多投票作品1点を表彰する。表彰作品は限定生産・販売までを視野に入れ、製品化を検討するという。