国立の市民参加型農園「くにたち はたけんぼ」(国立市谷保)に「リトルホース」と一緒に過ごせる小屋を皆で作るプロジェクトが現在、進んでいる。
主催はリトルホースの「ジャック」と「ダンディ」を飼育する市民団体「リトルホースとふれあう会」(日野市、TEL 080-5021-6528)。同会では2006年から年間約100回、小学校や保育園などを訪問する「ふれあい訪問活動」を行い、延べ5万人以上の子どもたちとの触れ合いの場を提供してきた。現在は2人の飼育員を中心に、会員25人と役員4人で構成する。
ジャックとダンディは、セラピーホースの育成を目的として、2004年にオーストラリアから輸送。2006年から日野の駒形公園に飼育施設を置いてきたが、仮設の扱いだったことや公平性、同会のリニューアルもあり、飼育施設の移転を決めた。同会飼育員の平島素子さんは「活動や馬の紹介などの発信を始めたところ、『くにたち市民協働型農園の会』が『はたけんぼ』に小屋を置いてみてはと温かな手を差し伸べてくださった」と振り返る。
新しい馬小屋の名は「くにたち馬飼舎(まかいしゃ)」。馬を飼う楽しさを体験できる馬小屋をイメージし、8畳相当の小屋にロフトをつけ人が宿泊するスペースも確保する。設計は、やぼろじ(谷保)に事務所を構える「WAKUWORKS」。平島さんは「かねてより馬小屋を参加型の施設にしたいと夢見ていた。馬のいる暮らし・馬を飼う楽しさを分かち合いたい。皆が懐かしく、思わずわくわくする馬飼い体験の場をつくりたい。農園と馬飼舎、それぞれの魅力を掛け合わせ、名物施設にしたい」と意気込む。
現在、クラウドファンディングサイト「Motion Gallery」で資金支援を呼び掛けている。目標金額は178万円。平島さんは「皆で楽しめる馬小屋にするために、皆さんの共感と応援をお願いし、皆で作ろうというプロジェクト。たくさんの方に知っていただきたく、飼育員で消しゴムはんこ作家の緑川まゆさんがイラストを描きパンフレットを作ったが、ここに描いたような過ごし方のできる、夢のある馬小屋にするために、応援していただければ」と呼び掛ける。
10月中に馬小屋完成、10月下旬に馬小屋作り体験ワークショップを開催し、12月に完成披露パーティーを予定する。