八王子夢美術館で「タツノコプロの世界展」-団塊世代の来場客も

「科学忍者隊ガッチャマン」(c)タツノコプロ

「科学忍者隊ガッチャマン」(c)タツノコプロ

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 八王子夢美術館(八王子市、TEL 042-621-6777)で現在、「タツノコプロの世界展」が開催されている。

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 竜の子プロダクション(タツノコプロ=国分寺市南町3)は1962年から、マンガ・アニメ制作会社として活動しており、「ハクション大魔王」「昆虫物語みなしごハッチ」「科学忍者隊ガッチャマン」など、これまで数多くのオリジナル作品を世に送り出してきた。ヒーローものからギャグ路線、メルヘンタッチのアニメに至るまで、作品のジャンルも幅広い。70年代に発表されたヒット作「タイムボカン」シリーズの「ヤッターマン」は、現在リメーク版がテレビ放映されており、三池崇史監督による実写版映画の公開も決定しているほか、「マッハGoGoGo」をハリウッドのウォシャウスキー兄弟が実写化するなど、「タツノコアニメ」は国内外で根強い人気を博している。

 同展では、タツノコプロの設立者である吉田竜夫氏が亡くなるまでの時期に設定した、代表作を中心とする約300点のラフスケッチ、セル原画、設定画などを展示し、パイロットフィルムを館内で上映する。今回は、テレビ放映に至らなかった企画作品の資料や原画なども初公開。毎夏恒例でアニメ作品の上映会を開催している同館と、企画協力したアドシステムが、「国分寺という地で数々の名作を生み出してきたタツノコプロは、同館と同じ多摩地区にあることから、地元住民が地場産業で身近に感じられるような展覧会を開催できないか」とタツノコプロに呼びかけ、特別協力を得たことが同展開催のきっかけという。

 同館の浅沼さんは「当展は、初めての大規模なタツノコプロの展覧会。写真修正で用いられることの多かったエアブラシを背景やセル画に多用しており、リアリティーや質感にこだわった同社ならではの作品作りや、独創的な表現技術をじっくり見られる貴重な機会。今まで公開されることのなかった希少価値の高い展示物も見どころのひとつ」と話す。

 8月30日には「ガッチャマン」の上映会、9月7日には、タツノコプロ創立当初よりアニメ制作に携わってきた総監督・笹川ひろしさんの講演会を開催する。ハガキでの予約申し込みを受け付けるほか、当日は整理券を配布する予定。

 「会場では、テレビ放映をリアルタイムで見ていた30~40代の人たちが、子どもを連れて来場する様子が見受けられるほか、少々意外な展開として、当時子育てをしていた団塊の世代の人たちが作品を懐かしむ姿も多い」と浅沼さん。「世代を超えた名作の魅力を再発見し、多くのクリエーターたちが作品制作に傾けた意欲と情熱の証拠を見ていただければ」とも。

 開館時間は10時~19時。月曜休館。観覧料は、一般=500円ほか。9月15日まで。

プロダクションIG「20周年記念展」24日まで-最終日にイベントも(立川経済新聞)タツノコプロ「ヤッターマン」復活-世界観そのままにエピソード一新(立川経済新聞)渋谷パルコで「マッハGoGoGo」イベント-実写版映画公開に合わせ(シブヤ経済新聞)タツノコプロ

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