立川シネマ・ツーで「THIS IS IT」再々上映へ-音響プログラミングも再々構成

サウンド・スペース・コンポーザーの井出祐昭さん。今回の音響プログラミング構成について意気込みを語った。

サウンド・スペース・コンポーザーの井出祐昭さん。今回の音響プログラミング構成について意気込みを語った。

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 立川シネマ・ツー(立川市曙町2、TEL 042-525-1237)は、故マイケル・ジャクソンさんのドキュメンタリー映画「THIS IS IT」を再々上映するにあたり、12日深夜、サウンド・スペース・コンポーザーの井出祐昭さんと音響家の増旭さんによる音響プログラミングの再々構成が行われた。

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 井出さんと増さんは、2004年7月に開館した同館の音響システム「KICリアルサウンドシステム」を開発した。同システムについて、「建築音響(音の伝え方)と世界中のさまざまなアーティストに支持されている音響機器のスピーカーを用いた電気音響(音の出し方)との融合で完成させたシステム。映画監督が観客に聴かせたいと考える音を再現し、せりふの一つひとつが自然な響きで耳に届けることができ、まるでスクリーンの中の世界が現実であるかのような特異な臨場感を作り出している」と同館広報担当の古川さん。

 同作品は、同館では昨年10月~11月(ファーストラン)と、12月~今年1月(セカンドラン)に上映されたが、その都度、井出さんが音響プログラミングを構成してきた。「ファーストランではスピーカーの調整を行い、セカンドランではマイケルの声の透明感をいかに聴かせるかということを意識した」(井出さん)という。

 音響プログラミング再々構成が行われた当日、一般客から参加を募ったレポーター約40人も現場に立ち会った。23時に集合し、井出さんから今回の音響プログラミングについて説明を受けたほか、映画の元の音響とセカンドランの音響との聴き比べなども行った。井出さんは「今回は、マイケルの歌や声から伝わる愛のエネルギーをどう聴かせるかに注力したいと考えている。映画自体がリハーサル風景を編集した映画になっているので、マイケルの声や演奏も本調子でない部分もあるが、マイケルがお客さんに聴かせたかった音はどんな音なのかを考え、できるだけその音に近づけるような音響にしたい」と意気込んだ。その後、何度も上映しながら音響構成を行い、作業は翌4時ごろまで続けられた。レポーターの中には、当日の様子をツイッターなどで中継する人もいた。

 再々上映は今月19日から。今回は、通常のライブと同じようにスタンディングや歓声を上げることができる「ライブスタイル上映」も行う。ライブスタイル上映は19日20時~(予約・窓口販売=17日から)、25日20時~(同=22日から)、26日20時~(同=24日から)。入場料は1,800円だが、ワンドリンク制のため別途500円(菓子、サイリューム付)が必要。また、命日である25日と26日にはスクリーン前に献花台を用意する予定。

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