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立川で国文研ロバート・キャンベル館長が「一冊対談集」 チームラボ・猪子さんゲストに

ロバート・キャンベルさん(右)と猪子寿之さんが対談 ©チームラボ 国文学研究資料館

ロバート・キャンベルさん(右)と猪子寿之さんが対談 ©チームラボ 国文学研究資料館

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 国文学研究資料館(立川市緑町)のロバート・キャンベル館長がゲストと対談するイベント「一冊対談集 クリエーターと語るこの国の古典と現代」が9月5日、たましんRISURUホール(立川市錦町3)大ホールで開かれる。

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 国文学研究資料館は、国内各地の日本文学と関連資料を大規模に集積する総合研究機関。対談は、日本文学研究者で同館館長のキャンベルさんがスポーツ、メディア、食文化、音楽など各界で活躍する第一人者をゲストに招き、クロストークを行うシリーズ企画で、同館初の試みとなる。各回、同館が所蔵する豊富な古典籍から1点を選び、感想や感じたことを契機として人生をひもといていくといい、専門外の第一人者との対話や、参加者からの質疑などで「現代において、日本の古典文学が人々にどのような力を与え得るか」についてあぶり出すという。

 第1回となる今回のゲストは、アートコレクティブ「チームラボ」(千代田区)の猪子寿之社長。チームラボは、アーティスト、プログラマー、エンジニア、CGアニメーター、数学者、建築家など、さまざまな分野の専門家から成る「ウルトラテクノロジスト集団」で、アート、サイエンス、テクノロジー、クリエーティビティの境界を超え、集団的創造をコンセプトに活動する。

 同社が手掛ける東京・台場の常設ミュージアム「森ビルデジタルアートミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」(江東区)には、昨年6月の開館から1年で世界160以上の国と地域から約230万人が来館。東京・豊洲では2020年秋まで、水に入るミュージアム「チームラボ プラネッツ TOKYO DMM.com」(江東区)の開催も。

 今回のテーマは「言葉で運べない恵みの雨」。「チームラボの芸術空間は人を自然に溶け込ませ、連続する『時』を実感させる。水の表現に対する独自の理論と表現技術を持つ猪子さんと、人間がいる自然、環境との連続性と断続を中心に語り合おうと考えている」とキャンベルさん。

 対談では、猪子さんの想像力の源泉を探る一方、同館が持つ豊富な古典文学から日本人の表現のルーツを紹介し、最先端の電子アートと古典との意外な共通点や発展性について「化学反応を起こす」という。「松尾芭蕉が詠んだ五月雨の句、広重の『東海道五十三次』、樋口一葉の日記などをぶつけることで、技術と『心』の接点を見いだせれば」とも。

 開演18時、終演19時30分(予定)。定員は先着1000人(事前申込制)。入場無料。申し込みは、同館ウェブサイトのフォームから受け付ける。

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