「アール・ブリュット立川2019」が現在、立川市内各所で展開されている。
アール・ブリュットは「加工されていない、生(き)のまま芸術」を意味するフランス語。伝統や流行教育などに左右されず、自身の内側から湧き上がる衝動のままに表現した芸術といわれている。同イベント実行委員長の松嵜ゆかりさんは「障がいのある人もない人も共に生きる社会、お互いに理解していくことの実現につなげていきたい。障がいのある人の魂がほとばしる作品、アール・ブリュットの魅力を多くの人に知っていただきたい」と話す。
現在は、多摩モノレールの高松駅、玉川上水駅、泉体育館駅、砂川七番駅の構内展示スペース、立川市役所窓口サービスセンター(10月31日まで)、立川タクロスminiギャラリー(16日まで)などで作品を展示中。
23日からは伊勢丹立川店(立川市曙町2)での展示が始まる。29人の作家が参加し、アクリル画、粘土、ペン画など48作品が展示される。「心を込めて選んでいるので全ての作品が見どころ」と松嵜さん。「ポスターにもなっている久下智香さんの、ものすごいスピードで黙々と針を動かし表現された『繕う』は、小さいがスケールの大きさを感じる作品」とも。期間中、作家によるアートパフォーマンスも行われる。
「アール・ブリュット作家たちの既成概念にとらわれない自由な発想、魂の声、人間が本来持っている表現する喜びを五感で感じとっていただけたら」と呼び掛ける。
伊勢丹立川店の展示開催時間は10時~19時30分(最終日は5階特別室のみ17時まで)。入場無料。今月28日まで。