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絵本作家・西村繁男さん「やこうれっしゃ」 国立のギャラリーで原画展

雪国へ向かう夜行列車の様子を生き生きと描写したロングセラー絵本「やこうれっしゃ」

雪国へ向かう夜行列車の様子を生き生きと描写したロングセラー絵本「やこうれっしゃ」

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 築半世紀の木造民家を改装した国立のギャラリー「ビブリオ」(国立市中1)で11月5日から、絵本作家・西村繁男さんの原画展「やこうれっしゃ」が開かれる。

世代を超えて親しまれるノンバーバル絵本「やこうれっしゃ」

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 「やこうれっしゃ」は1983(昭和58)年に福音館書店から発行されたロングセラーで、上野駅の雑踏に始まり、雪の金沢駅まで向かう夜行列車の出発から到着までを絵だけで描く、言葉やせりふセリフのない「ノンバーバル」絵本。同ギャラリー代表の十松弘樹さんは「一見脱力風の絵だが、登場人物の服装や家族構成、時間経過による変化などに一切破綻や矛盾がないなど、実は非常に緻密。」と話す。「原画は印刷物では表現しきれない繊細な線や微妙な色調を楽しめる。絵を見ているだけで無数の物語を想像することができる」とも。

 知人の紹介で知り合ったという十松さんと西村さん。実家が国立駅前で「富士見湯」という銭湯を営んでいたルーツを持つ十松さんと、20代の頃に国立に住んでいたことがあり、絵本デビュー作が「おふろやさん」だった西村さんは意気投合。昨年「おふろやさん原画展」を開いたところ「非常に好評だった」(十松さん)ため、西村さんの代表作として「おふろやさん」と双璧を成す「やこうれっしゃ」の原画展開催を企画したという。

 同作の原画のほか、今回の展示のために「やこうれっしゃ  夏バージョン」をテーマにした描き下ろし作品も展示する。西村さんは「40年近く、冬の『やこうれっしゃ』の風景を楽しんでいただいたが、今回は夏の風景を見ていただくため、頑張って会期に間に合わせる」とコメントを寄せる。

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、「社会情勢の変化に応じて急な変更も考えられるため、公式ページやブログで最新情報を確認してから来場いただきたい」と十松さん。体調管理とマスクの着用、入り口でのアルコール消毒を呼び掛ける。

 開催時間は11時~19時(最終日は~17時。西村さん作家の在廊は会期中木曜・日曜の13時ごろ~17時ごろ)。水曜定休、入場無料。11月15日まで。

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