「JR中央ラインモール」(小金井市本町1)が12月14日、JR中央線「国立」駅構内に設置されたショーケース内の品物を同駅改札窓口で販売する取り組み「もののわ」を始めた。
nonowa国立支配人で国立駅駅長の桑原雅美さんは「駅でのイベントを通して沿線にはすてきな作品を作っていながら発表の場がなく困っている人が多くいると知った。いつも使う駅の改札窓口を活用してここでしか手に入らない『もの』(逸品)と出会い、そんな出会いの『わ』が沿線に広がればとの思いで始めた」と話す。現在は同駅のみでの新しい試みとなる。
第1弾として、来年1月11日まで就労支援施設などで作られた品を週替わりで販売する。1週目は「studio pepe」(豊島区)と「Hachisu」(立川市)。「studio pepe」は米袋や小麦袋に柿渋を塗った「小麦粉トートバッグ」(M=3,000円、S=2,500円)、「pen to band」(1,200円)、「カードケース」(1,600円)など人気のアップサイクル商品をはじめ、マスクケースや小豆のアイピローなどを出品する。「福祉という枠にとらわれることなく手に取る人に愛されるモノを作る」を理念に、参加する障がい者が生き生きと自分らしさを持って活動できるよう、商品企画・デザインに力を入れる。同商品は米や小麦の袋を1枚の紙に仕立て新しい素材を作り、デザインを加えて制作した。支払いはスイカ・クレジットカードのみ。
販売協力のNPO法人「SOU」(立川市錦町1)代表理事の友田由香さんは「個性豊かなバッグや文具、クリスマスや正月限定商品など、思わず手に取りたくなる品をそろえた。実用的でありながらかわいさ、温かみのある品を駅員さんが私たちの思いを乗せて販売してくれる。お立ち寄りいただければ」と呼び掛ける。
桑原さんは「中央線の駅の改札で、ものを販売するという駅としても新しい挑戦であると同時に、今まで多くの方に知っていただくきっかけが少なかった『もの』との出会いの場を作ることで、作品の販売を手伝えることを社員皆とても楽しみにしている」と話す。「初めての試みで改札口が混み合っている場合や異常時は販売対応ができないなど迷惑を掛けることもあるかもしれないが、実物を見ていただきたい」とも。
販売時間は10時~17時。