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立川・たま館にギョーザとタンメンの「たんぎょう彩花」 「鏡花」がプロデュース

「たちかわ たんぎょう 菜花」町田恵一さん。登竜門出場時はビジネスマンだった町田さん。お客様への敬意を込めて手を前に揃える。

「たちかわ たんぎょう 菜花」町田恵一さん。登竜門出場時はビジネスマンだった町田さん。お客様への敬意を込めて手を前に揃える。

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 「らーめんたま館」(立川市錦町1)に4月、ギョーザとタンメンを提供する「立川たんぎょう菜花(さいか)」がオープンした。

たんぎょうセット。価格は1,200円だが、5月末日まで=850円、6月末日まで=1,000円で提供

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 店主の町田恵一さん(通称=おやっさん)は新宿区出身。1999(平成11)年、新横浜ラーメン博物館主催の「ラーメン登竜門」に出場し、344人の出場者の中から勝ち抜き、審査員の石神秀幸さん、佐野実さん、大崎裕史さんらに感化され開業を決意。全国のラーメンを食べ歩いて研究を重ね、2000(平成12)年に「らーめん愉悦処 鏡花」(柴崎2)を開いた。「華厳の滝」と呼ばれる名物の湯切りでCM出演の経歴も持つ。

 スタッフの独立をきっかけに2009(平成21)年、ラーメン集合施設「立川 らーめんたま館」をオープン。多摩地区を代表する店やチャレンジする新店が入れ替わりを続け、現在は「麺処井の庄 立川」「立川 マシマシ」「煮干鰮らーめん 八王子 圓 たま館店」と「立川たんぎょう菜花」が軒を連ねる。

 「たんぎょう」はラーメンとギョーザのセットの愛称。「創作ラーメンの雄」とも呼ばれる町田さんは、野菜・豚・鶏・魚介をモチーフに「各側面から」ラーメンを追求してきたという。「創作ラーメンで蓄積した技術を次の世代につないでいきたい」との思いで、鶏としょうゆがメインの「鏡花」に続き、野菜を追求したラーメンとしてタンメンを選んだ。

 全国のタンメンを食べ歩くなか、街中華で愛される「たんぎょう」に注目。「東陽町では『たんぎょう』の文化があり、注文客の99.9%が注文する店もあるほど。夫婦のように、タンメンとギョーザのバランスを多摩地区でも楽しんでもらえれば」

 スープは「豚骨は野菜の引き立て役」のバランスにこだわった「濃密端麗の豚骨ベジブロス」に、純米吟醸酒を用いた和食の技法「煎(い)り酒」に南高梅・貝類・きのこ類のうま味を加えた「塩ダレ」と「香味ダレ」を合わせた。麺は、旭川ラーメンからヒントを得た、加水を抑えた細目の縮れ麺で、淡白なタンメンのスープを吸い小麦のうま味と合わさっておいしくなるという。季節の野菜をふんだんに使い「タンメンの基本は崩さず、街中華とはひと味もふた味も違うものに仕上げた」。

 野菜がメインのタンメンに対して、ギョーザは肉を主体にする。皮は、町田さん自身が手ごねで半年間試作を重ねたレシピを元に、三河屋製麺(東久留米市)に特注。北海道産小麦「ゆめちから」を使った配合や厚みにこだわり、通常の約2倍の厚さ0.8ミリに。餡(あん)には「ゴロゴロチャーシュー」や豚骨を練り込んみ「ラーメンの要素を取り入れた、しっかりとした味」に仕上げた。「ニンニクやショウガのうま味は利かせるが、匂いは残さない」という気配りも。

 「ギョーザだけ、タンメンだけではなく、『たんぎょう』で一緒に食べるとおいしくなるバランスにこだわった」と町田さん。「たんぎょうを体感し、習慣化してほしい」と6月末日まで特別価格で提供する。価格は1,200円だが、5月末日まで=850円、6月末日まで=1,000円で提供する。

 「作り置きをすると皮の風味が損なわれる」と、ギョーザは冷凍せず毎日手包みしている。「信条は正義・愛情・安心。タンメンはシンプルなものだからこそ、お客さん、スタッフ、材料に愛情を持って、しっかりと向き合う。コロナ対策や衛生面も徹底し、きちんと作られた安心できるものを、いつ行ってもおいしいね、と味わっていただければ」と来店を呼び掛ける。

 営業時間は11時~20時。

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