立川市と立川市立第二小学校(立川市曙町3)の6年生児童が共同で制作したオリジナルアニメーション動画「それってサギカモ~カモレンジャー編~」の配信が3月4日、始まった。
この取り組みは、昨年9月に開かれた「こどもとおとなのはなしあい in 市議会議場」で10件以上の提案の中から採択されたもの。「ウドラ夢たち基金」を活用し、提案した児童4人のチームが企画やキャラクターの声を担当し、キャラクターデザインやアニメーション制作を市と協力事業者が行った。
動画は、「大切な人を特殊詐欺被害から守る」ことをコンセプトに、さまざまな手口でだまそうとする犯人(サギのキャラクター)の詐欺行為を正義の味方「カモレンジャー」が見破り、「合言葉アタック」などの必殺技で撃退していく内容。
チームのメンバーは、高橋憧太朗さん、松本希紗斗さん、新井樹さん、橋爪友亮さんの4名。リーダーの高橋くんは「ニュースで特殊詐欺について頻繁に見聞きして、自分たちにも何かできることはないかと考えた。大変なこともあったが、大人と関わり、自分たちだけではできないことを協力して卒業前に完成して達成感を感じている」と話す。橋爪さんは「この動画を通じてもっとサギの件数が減り、安全な街にしていきたい」と意気込む。
担当した立川市生活安全課係長の小山裕二郎さんは「小学生との制作は当初、想像がつかない部分もあったが、子どもならではの視点を生かしてプロが仕上げた良い作品になった。児童にとっても貴重な経験になったのでは」と話す。
「特殊詐欺は市内でも年間9,500万円、1件あたり200万円の被害があり深刻な問題」と小山さん。「本人への注意喚起と併せて、周りの人の抑止が大切。大切な人を守るというコンセプトの、この動画をご覧いただき、考えるきっかけになれば」と視聴を呼び掛ける。
動画は、ユーチューブ「立川市動画チャンネル」で配信するほか、JR 立川駅北口・南口の大型ビジョンでも3月5日から上映放映する。