ドーム立川立飛(立川市泉町)で3月20日、表現教育の音楽ワークショップ「ハートグローバル ミュージックアウトリーチin立川」が開かれた。
「HEART Global」は、米カリフォルニア州に本拠地を置き、音楽を通して世界中のつながりや次世代を育むことをミッションにワークショップなどの活動を行う教育団体。全国各地で15年間、「ヤングアメリカンズ」の音楽教育プログラムを作り上げてきたメンバーが、新型コロナの影響による組織改編に伴い新たに設立した。コロナにより海外在住のキャストの渡航がかなわず、オンラインによるワークショップを行ってきたが、今月、日本在住のキャストによる学校での出張授業(アウトリーチ)を開始。地域イベントとしては立川が初開催となった。
立川では、2020年3月に「ヤングアメリカンズ」アウトリーチプログラムの初開催を企画していたが、開催1週間前に臨時休校が宣言され中止に。招致した市民ボランティア団体は活動を続け、立飛ホールディングス協力の下、今回の開催に至った。
代表の田澤恭子さんは「東日本大震災やコロナなど、大きなショックの2年後に子どもたちの心に影響が出てくると聞いている。今回、子どもたちに場を提供することの大切さを立飛ホールディングスが深く理解してくれて、開催できたことに感謝している」と話す。
当日は、小学校3年生~20歳の参加者約50人が集まるなか、ダンスミュージックと共にキャストが登場。英語と日本語を交えながら、半日のワークショップが始まった。キャストのアミさんは「今日は、上手にショーを完璧とするのではなく、みんなが楽しく新しいことに挑戦する。難しいと思うかもしれないけど、まずはやってみることを大切にしていきたい」と話した。感染対策のため、歌わず、ダンスと拍手やボディパーカッションで表現。半日のワークショップの成果をミニショーで発表した。
今回初めて参加した小学3年の米谷龍勇(よねや・りゅうゆう)くんは「教えてくれたお姉さんが面白くて、ダンスは難しかったけど楽しくて体がとても軽かった。学校より3倍も4倍も楽しかったし、疲れたけど、いい疲れだった」と笑顔を見せた。
高校1年の藤原紘匡(ひろただ)さんは「小5の時から参加していて、コロナで中止になった時はもうできないのかとすごく悲しかった。今回は歌はなかったが、それを超える表現がたくさん詰め込まれていて、気持ちが高まりすぎてソロも緊張してしまったくらい楽しかった。夏にも開催できれば」と期待を込める。