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「るるぶ特別編集 国分寺市」、一般公開へ 早稲田実業学校中等部生徒と共同制作

早稲田実業学校 国語科教師 中矢さん

早稲田実業学校 国語科教師 中矢さん

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 旅行ガイドブック「るるぶ特別編集 『国分寺市 presented by 早稲田実業学校中等部』」の一般公開が4月20日、早稲田実業高校ホームページと国分寺市内の図書館で始まった。

るるぶ特別編集『国分寺市 presented by 早稲田実業学校中等部』の表紙

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 出版社「JTB パブリッシング」(新宿区)と早稲田実業学校中等部(国分寺市本町1)が共同で制作した同誌。

 紙面の制作は、同校中等部 2年生全員が2021年4月から「総合的な学習の時間」授業の一環として1 年かけ行った。生徒たちはJTBパブリッシング社員にガイドブックの作成指導を受けた上で、発信したい国分寺市の魅力を調査。冊子の企画構成を考える編集会議も社員と行い、企画・取材・編集・校正など「本作り」の全行程に携わった。

同校国語科教師の中矢さんによると、完成品は当初、授業の成果物だったため、生徒本人と取材先のみに配布予定だったが、全国から多くの問い合わせがあったことや、学内から一般への公開を希望する声が多かったため、決定したという。

 記事とマップ合わせて27ページある内容は、昔から続く商店街や2018(平成30)年にオープンしたミーツ国分寺など新旧の融合をテーマに紹介する「国分寺の街並み~新旧の共存~」、学生向け大盛りグルメやカフェの情報を盛り込んだ「国分寺グルメ」などで構成する。

 中矢さんは「生徒たちの学ぶ意欲・探究していく力を伸ばしつつ、楽しみながら取り組み、大きな達成感を得られる学びの場を考えていく中で、旅行ガイドブック『るるぶ』の制作がいいのではと考えた。本校でこれまで取り組んでいた『多摩地域の地域研究』の発展案だが、地域研究で必要な社会科の分野だけでなく、言語活動や創作活動、地域の方々とのより強いつながりや職業体験など、多様な学びを総合的に行えるものとして立ち上げた」と話す。

 「コロナ禍による取材日程変更や人数制限などで、一度決定していたことを変更せざるを得ない場面もあり、取材先に多くのご配慮をいただき大変心苦しかった。学校が登校禁止となり生徒たちが集まれず、遠隔授業で校正作業などをすることとなり、生徒同士の相談や分担ができず大変苦労した」とも。

 生徒たちは「取材のアポイントを取るのがとても難しかった」「電話で面識のない方に、企画の意図を伝えて取材許可をとることが、とても緊張した」「ページの見取り図を作った上で、内容を考える手順が難しかった」「プロの仕事を経験ができたことで、将来は編集の仕事をしたいと思うようになった」と振り返る。

 中矢さんは「生徒たちが目指したのは、老若男女全ての方々に楽しんでいただける『るるぶ』。国分寺市以外の方々にも手に取っていただきたい。国分寺市民の方々にも、『まだ知らないことがあったのか』と楽しんでいただければ。本年度は、『るるぶ国分寺 DEEPER』の制作を始めている。昨年度の『るるぶ』を超えられるよう、より深く国分寺市について掘り下げたものを目指したい」と意気込む。

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