東大和市で7月4日、芋窪地域コミュニティータクシー「いもたく」の試行運行が始まった。運行事業者は小平交通(小平市)。
2015(平成27)年2月にコミュニティーバス「ちょこバス」のルートを見直したことで公共交通空白地域が拡大したため、公共交通空白地域が存在する芋窪地域を対象にコミュニティータクシーを導入した。
持続可能な地域交通を構築することを目的とし、市民(地域)、運行事業者、市が協働し、ルートの決定をはじめ、車両制限令や道路交通法等の規制への適合、交通安全上の観点、土地所有者の意向などの各方面と長い期間をかけて検討・調整。シンボルマークを地域の小中学校(東大和市立第七小学校、第九小学校、第五中学校)の児童・生徒から公募し、28作品の応募の中から選ぶなど、地域一丸となって取り組んだ。
ルートは、上北台駅を起終点とし、芋窪地域の東側と西側で地域内をコンパクトに回るため、どの地域からも上北台駅まで短時間で行くことができる。併せて、青梅街道以北に停留所を設置できなかったが、貯水池下(豊鹿嶋神社前)バス停の向かいの豊鹿嶋神社参拝者駐車場内などに「いもたく専用自転車置場」を設け、自宅から「いもたく」乗り場まで自転車で移動できる工夫を施す。
東大和市まちづくり部道路交通課長の一ツ木正美さんは「『いもたく』は地域の皆さんの買い物・通院などの日常の移動手段となることを目的にしている。現在、車等の移動手段をお持ちでない方に利用いただきたいのはもちろん、今後、運転免許証の返納等を予定している方なども、将来を見据えて今のうちから公共交通の利用に慣れておく良い機会になると思うので、ぜひ利用いただければ」と呼びかける。
「今回の試行運行で1日70乗車相当ないと、本格運行に移行できない。東大和市民以外の方も利用可能で、武蔵村山エリアにも停留所があるので多くの方に利用いただければ。『いもたく』が持続可能な交通となるよう、『乗って育てる』という観点で積極的に利用いただけるとうれしい」と話す。
運賃は、大人(中学生以上)=200円、小学生=100円(未就学児は保護者1人につき2人まで無料)。