国立駅南口の「つなぐごはん まんまる食堂」(国立市中1)で7月9日、「発酵王子」こと醸造料理人・伏木暢顕さんの発酵醸造料理を楽しむイベント「発酵ナイト」が開かれる。
伏木さんは、料理人としてイタリアン、和食など料理の道を究める中、「麹(こうじ)」に魅せられ独学。豊富な知識と分かりやすい解説が人気で、発酵教室の講師として活躍するほか、テレビや雑誌などメディアにも度々登場。執筆活動や飲食店のメニュー開発、フードコンサルティング、海外で日本の発酵文化を紹介する活動も行う。
同イベントの企画運営は、伏木さんの下で発酵と和食を学び、同食堂での「味噌(みそ)づくりの会」や「発酵食基礎講座」などの講師を務める岩崎里古さんが手掛ける。岩崎さんは同イベントの開催について、「日本の醸造・発酵文化は海外のトップクラスの料理人たちも注目しているが、残念なことに国内の歴史ある蔵、地方の発酵文化は衰退への道を歩み、速醸ものに押しつぶされ、地域に必ずあったみそ蔵、しょうゆ蔵はどんどんなくなっている。ではどうしたらいいかということを、伏木さんの発酵トークとスペシャルな発酵料理を通して、一緒に答えを探していただけたらと思い企画した」と話す。
当日は、伏木さんが「日本の発酵文化、醸造物、調味料」について分かりやすく解説するほか、醸造物や麹をふんだんに使った発酵醸造料理のフルコースを提供する。料理は、前菜・バーニャカウダ・刺し盛り・わん物・焼き物・揚げ物・飯物・水物の8品に加え、料理に合わせて選んだ日本酒や地ビールなども用意する。子ども向けの発酵メニューも考えているという。
「その日に仕入れた旬の野菜、魚などの食材が麹や醤(ひしお)によって醸され、『うま味』を知り尽くした伏木さんの手により細胞レベルで身体が喜ぶ料理に仕上げられる。お勧めは、醤を使った塩辛『イカ醤』や、伏木さんが出演していたテレビ番組のテキストにも掲載されただしが絶妙な茶わん蒸しなど。刺し身ももちろん、発酵お刺し身」と岩崎さん。
「発酵トークも発酵料理も必ず日々の家族の食事にプラスになる内容だと思う。動物性タンパク質も麹によって分解され、体に取り入れやすい。お子さまからご年配の方まで、あらゆる年齢層の方にお越しいただければ。妊婦さんやお子さま連れも大歓迎。日本酒好きの方もぜひ」と参加を呼び掛ける。
開催時間は、17時~。参加費は1万円(飲み物代別途)。定員は25人。申し込みはホームページで受け付ける(事前申込制、先着順)。