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国立・富士見通りに「cometen 国立米店」 米と米の周りを伝える

店主の加藤優さん(右)と夫の健介さん

店主の加藤優さん(右)と夫の健介さん

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 「cometen 国立米店」(国立市西2)が国立の富士見通りにオープンして、3月18日で1カ月がたった。

「国立米店」店内

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 同店は、店主の加藤優さんが「米と米の周りを伝える活動」の場として、産地から取り寄せた米を農家や産地を紹介しながら販売するほか、漬物やふりかけ、土鍋や食器など米にまつわる食品や産地の商品を並べる。

 「米が大好きで、5年ほど前から米屋になりたいと夢見ていた」と加藤さん。「コーヒーロースターのように、店主お薦めの米が並んで、その日の好みに合わせて選べるようなカジュアルな米屋があればいいのにと考え、自分でやりたいと思った」と振り返る。

 初めは「漠然と米屋になりたい」と思っていた加藤さんだが、コロナ禍で考えが深まり、米を売るだけではなく、作り手や産地についても併せて伝えたいと思うようになったという。当初はメディアでの情報発信を考えていたが、働き方を紹介するウェブサイト「国立人」の運営や夫の健介さんが「国立本店」(中1)、「みんなのコンビニ」(西2)、「ACKT」など国立で広く活動する中、物件との出会いがあり、イベント出店を経て同店を開いた。

 白を基調とした店内の棚には、米や土鍋、調味料を並べ、傍らにはキッチンとカウンターを備える。店舗デザインは能作淳平さんが手がけた。「家に帰って、米を食べる暮らしのシーンが思い浮かぶような空間にした」と健介さん。カウンターでは米の試食を提供するほか、日本酒バーや地域とのコラボイベントを開く。

 現在は、飛騨古川の米に焦点を当て、6種類の米と農家を紹介するほか、「役草茶」やふりかけなどを並べる。「飛騨古川は東京23区より広い落葉広葉樹の森のある土地で、豊かな生態系に恵まれた産地。どれもおいしいが、同じ土地でも水源や作り手によって異なる個性を楽しんでいただければ」と加藤さん。今後は3か月ごとにエリアを変えて、「米と米の周り」を紹介していく。

 「日本という国を作ってきたともいえる米。自分の好きな米を選んだり、作り手の考え方に共感したりして、食料としてだけではない一面をつかんでもらえたら。ここに来る人たちと、米と米の周りを伝える活動を広げていきたい」と意気込む。

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