立川の新街区「GREEN SPRINGS(グリーンスプリングス)」(立川市緑町3)に4月10日、福永紙工(立川市錦町6)が企画運営するショップ「TAKEOFF SHOP(テイクオフショップ)」がオープンした。
風景など1/100のサイズの世界の模型を紙で作れる「テラダモケイ」
新街区内の複合施設「TAKEOFF-SITE(テイクオフサイト)」内で、飛行機の修復機の展示、ビストロサイトウ、エフエムたちかわのスタジオを併設。自社製品や多摩エリアのクリエーティブな企業、作家の製品を販売する。
1963(昭和38)年創業の福永紙工は、企業からの受注生産(クライアントワーク)の傍ら、2006(平成18)年に「一枚の紙を道具にする」をテーマに「かみの工作所」プロジェクトをスタート。現在は7つのプロジェクトで、クリエーターと協働でオリジナル製品を企画販売する。
繊細な切り紙が立体的な器になる「空気の器」や、世界の都市やスポーツなどを約100分の一のサイズの紙の模型が作れる「テラダモケイ」など海外にもファンが多く、ルーブル美術館やニューヨーク近代美術館などでも販売された実績がある。
常務の山田祥子さんは「クリエーターと協働で10年続くプロダクトを目指して進めてきたプロジェクトも、製品にとどまらず作品として認知されてきた。これまでは都内の美術館やポップアップショップを中心に販売してきたが、色展開まで含めると約800種類がそろうのは世界中でここだけ」と話す。
ショップ内では、多摩エリアを中心とした企業やクリエーターの製品を期間限定で展示販売する「デザインプロダクトイベント」を展開。青梅のホットマンのタオル、昭島の丸和製作所の金属製品など、製作者の元に山田さんが足を運びセレクトした10社の製品が並ぶ。内容は定期的に入れ替え、現在のプロダクトイベントは7月末日までを予定する。
立飛ホールディングスは飛行機を、福永紙工は紙製品という製造業に向き合ってきた共通点がある。「東京の西側のものづくりの魅力を、ここから日本や世界に発信していきたい」と山田さん。「日常の中で、クリエーティブなものに目を向けることから生まれる心の余裕や面白みが、ウェルビーイング(心身共に心地よい状態)につながっていくと思う」とも。
営業時間は10時~17時(金曜~日曜は18時まで)。