国立音楽大学講堂大ホール(立川市柏町5)で12月24日、「国立音楽大学オーケストラ 第136回定期演奏会」が開かれる。
同演奏会は年2回開いてきたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、一般公開は1年ぶり。指揮者は栗田博文さん、オーケストラは学部3・4年次の弦・管・打楽器の学生を主体に、合唱団は声楽専修の学生を主体に編成。第九のソリストは全員同校の声楽の教員が務め「オールくにたち」で上演する。
演目は、ベートーベン作曲「交響曲第9番 二短調『合唱付き』作品125」(第九)とD.D.ショスタコービチ作曲「祝典序曲 作品96」。同校演奏芸術センターの加藤さんは、「『祝典序曲』は冒頭のファンファーレが印象的で祝祭性のある華やかな作品。『第九』は言わずと知れたベートーベンの最高傑作。独唱と合唱の入る第4楽章では、喜びに満ちた歌詞と旋律が人々を歓喜の世界へといざなう」と話す。
「本学と第九の歴史は古く、切っても切れない特別なつながりがある」と加藤さん。同校が東京高等音楽学院と称していた1928(昭和3)年に、N響の前身である「新交響楽団」と共演して以来、年末のN響の第九公演の際には本学の合唱団が度々出演し、2016(平成28)年の創立90周年では、サントリーホールで「第九特別演奏会」を開いたという。
「今般の事態で、昨年から何かと人々の心はふさぎがちになっていたが、今年のクリスマス・イブは本学学生と教員による演奏を聴いて、晴れやかな気分でよいお年を迎えていただければ」と来場を呼び掛ける。
19開演。料金は1,000円、高校生以下無料。全席指定、要予約。