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陸前高田市にモザイク画-ネットワーク多摩学生委員会が贈る

陸前高田市に贈られたモザイク画

陸前高田市に贈られたモザイク画

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 ネットワーク多摩学生委員会は3月9日、東日本大震災で被災した岩手県陸前高田市にモザイク画を届けた。

戸羽太市長にモザイク画を贈呈するときの様子

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 昨年、学術・文化・産業ネットワーク多摩(日野市程久保2)が設立した同委員会。大学生が主体となり、小学生向け環境教育プログラムの企画運営などを行う。

 今回、同市に届けたモザイク画は、被災地応援メッセージ収集プロジェクト「ケナフdeモザイクアート」として制作。同委員会メンバーらが「東日本大震災を忘れないために自分たちにできることは何か」と考え企画した。「いつまでもこの震災を忘れない~Your SMILE, My PLEASURE~」をテーマに、昨年夏からスタート。2月25日に開催した体験型環境教育プロジェクト「それいけ!たまレンジャー!!」で完成した。

 参加した約100人の小学生とその保護者、大学生らがメッセージを1枚ずつ貼り付け、陸前高田市の復興のシンボルである「奇跡の一本松」の絵を再現。ネットワーク多摩に加盟する企業や多摩地域の人々をはじめ、FC町田ゼルビア、FC東京、日テレベレーザなどのサッカー選手や関係者も協力。「い(1)つまでも忘れない3.11で1311枚」のメッセージカードを集めることを目標としていたが、これを大幅に超える1500枚が集まった。

 当日は、同委員会の学生らが陸前高田市役所を訪問し、戸羽太市長にモザイク画を贈呈した。「多くの方が被災地を思ってこの企画に参加してくれたことを喜んでいただけたのはうれしかったが、『この震災が風化してしまうのが一番怖い。今もここに住む人たちと直接接して、感じたことや実情をいろいろな人に伝えてほしい』と市長に言われたことが印象に残った」と話すのは学生委員会委員長の野島文佳さん。

 訪れた陸前高田市について、「海水を抜くための作業の様子や受け入れ先が決まっていない多くのがれきが山のように積まれている光景、津波で流され何も残っていない風景は、目を覆いたくなる現実だった」と振り返る。「そんな状況でも現地の人たちは私たちの訪問を心から喜んでくださった。『お兄ちゃん頑張ってね、また来なさいね』という言葉に心を打たれ言葉が出なかった」という。副委員長の中島涼さんは「震災後間もなく営業を再開した店にうかがった。まるで親せきの家に行ったかのようにもてなしていただいたうえに、『ありがとう、頑張ってね』とおっしゃっていただき、逆に自分が元気をもらった」と話す。「今後も復興応援プロジェクトを続けていきたい」とも。

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