国立のギャラリー「ビブリオ」(国立市中1)で7月4日から、国立市ゆかりの著名人26人による手描きうちわ作品80点以上を展示する「国立うちわ市」が開催される。
出品参加者は、絵本作家の村上康成さん、はたこうしろうさん、いりやまさとしさん、つきおかゆみこさん、古内ヨシさんをはじめ、イラストレーター、書家、映画監督、落語家などジャンルはさまざま。
店主の十松弘樹さんは「もともと国立は著名な絵本作家、画家、イラストレーターが多く住む町。そんな町ならではの『オールスターイベント』を開催したかった。映画監督の山田勇男さんは当ギャラリーでの個展がきっかけとなって谷保の旧家・本田家や谷保天満宮、滝乃川学園をロケ地とする映画『シュトルム・ウント・ドランクッ』を作った方」と話す。
「エッセイストの岡崎武志さんは国立市内の古書店や書店にも精通する古本の専門家で、これまでに古本市や音楽イベントなども開いている。落語家の立川らく次さんは国立市民芸術ホールで定期開催する『くにたち芸小 こども寄席』のレギュラーメンバー。皆さん国立や当ギャラリーと関わりのある表現者で絵がお上手であることも確認済み」と笑顔を見せる。
十松さんは、以前から季節感のある展示、国立の季節の風物詩ともなるような展示をしたいと企画を温め、多岐にわたるジャンルならでは表現を展開してもらおうと、各界に声掛けしたという。「(出来あがったうちわは)予想以上、期待以上。白いうちわに絵を描く、書を書くという作業にこれほどの多様性があるとは思わなかった。似た作品がただの一つもない」と声を弾ませる。
出展作品は1人当たり3~5点。鴨居(かもい)からつり下げた洗濯ばさみに挟んで展示しているため、手に取って表裏両面を見ることもできる。
「全て一点ものの貴重な手描き作品。うちわという身近な素材に描かれたバラエティー豊かな表現は、全ての来場者にお楽しみいただけると思う。美術作品として展示する一方、あくまで『うちわ』という実用品であるため桁違いの安価でお分けすることもできる。ぜひ、あなただけの一本に出会っていただければ」と来場を呼び掛ける。
開催時間は11時~19時(最終日は~17時)。7月13日まで。