多摩信用金庫は12月14日、東京都多摩地域や神奈川、埼玉両県内に本社を置く優れた中小企業を表彰する「第18回多摩ブルー・グリーン賞」の最優秀賞を発表し、表彰式を行った。
技術や製品の独自性などを評価する「多摩ブルー賞」、新たなビジネスモデルやサービスを評価する「多摩グリーン賞」から成る同賞。応募のあった167社の中から、それぞれ最優秀賞1社、優秀賞2社、多摩みらい賞3社、特別賞1社を選んだ。
技術・製品部門「多摩ブルー賞」の最優秀賞は、次世代通信規格5Gの通信機器試験設備を小型化し低価格化を実現し、「日本発の技術」として世界の5G機器製造現場への展開を目指す森田テック(川崎市麻生区)が受賞。
経営部門「多摩グリーン賞」の最優秀賞と東京都産業労働局長賞の両賞を受賞したのは、独自の3Dスキャナー技術を開発提供するVRC(八王子市明神町2)。
スマートフォンを使った全身3Dアバターを生成するモバイルスキャナーを世界に先駆けてリリースするなど、「実生活の課題をバーチャルで解決し、人々のより良い生活を実現させる」ことを目指す。同社は昨年度の技術・製品部門でも優秀賞を受賞しており、2年連続での受賞となる。
そのほか優秀賞には、エルティ流通センター(あきる野市)、ユニテックス(町田市)、開拓使(日野市)、ツインキールズ(東久留米市)の4社、
多摩みらい賞には、アオキ住宅機材販売(八王子市)、ウオールナット(立川市)、日本リニューアル(武蔵野市)、Enterdo(相模原市)、くにたち農園の会(国立市)、バーゼル洋菓子店(八王子市)、特別賞も受賞した超音波工業(立川市)の7社が選出された。
審査委員長を務めた多摩大学の寺島実郎学長は「コロナ禍の逆境にあっても真摯(しんし)に事業に取り組む多摩地域の中小企業の不撓(ふとう)の精神を感じた。特に最優秀賞の2社は多摩地域から世界へと大きく羽ばたく日本の『GAFA(ガーファ)』になるのでは」と期待を寄せる。