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立川「高尾亭」前に冷凍自販機 日本そばと北海道スイーツ、餃子を販売

「高尾亭」店主の高橋信吾さんと長男で「TKfarms(ティーケーファームス)」代表取締役の高橋和己さん

「高尾亭」店主の高橋信吾さんと長男で「TKfarms(ティーケーファームス)」代表取締役の高橋和己さん

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 立川の「そば処高尾亭」(立川市錦町5、TEL 042-522-2710)に1月16日、冷凍自動販売機「ど冷えもん」が設置され、同店の日本そばと北海道スイーツの販売を始めた。

立川「高尾亭」前にある冷凍自動販売機「ど冷えもん」

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 1928(昭和3)年の創業の同店は、今年で93年を迎える老舗。経営は店主の長男の高橋和己さんが代表を務める「TKfarms(ティーケーファームス)」(江戸川区)。自身の事業拡大と家族と店の存続のため、冷凍自動販売機の導入と冷凍倉庫の工事を決めたという。

 店主の高橋信吾さんは「昔は八百屋や魚屋、肉屋に豆腐屋、酒屋に床屋と人情がある商店街だった」と振り返る。駅前にはデパート、郊外には大型スーパーができ、商店街の風景も変貌を遂げた。「店の売り上げの半分を占めていた警察署や施設は移転し、社食に代わり、コンビニ、 ピザ、 宅配弁当など、そば屋の専売特許だった出前でさえもUberEatsなどでほぼ全ての飲食店が競合となり、 存続の岐路に立たされている」と和己さん。

 和己さんは物心ついた頃から厨房に立ち、調理師学校卒業に「かんだやぶそば」での修業を終え、2005(平成17)年にネット広告関連の会社を立ち上げて現在に至る。コロナ対策事業の一部である移動販売部門を運営する中で、長引くコロナと同店の存続という問題を打破するため、昨年、冷凍自動販売機関連のビジネスを新法人として同社を設立。既存のネットビジネス、 移動販売に加え、新たに高齢者の雇用創出、飲食店の省人化と多店舗化、非接触需要等も視野に入れた「冷凍自動販売機」関連の事業をスタートさせた。

 「冷凍技術で商品化をすることで自販機以外にもECサイトや多店舗化、卸業といった販路の拡大も可能になった。何より子どもたちが自動販売機の前でうれしそうに指を指して話している姿を見ただけでも設置したかいがあった。非接触需要や飲食店の省人化、話題性はもちろん、次世代に残したい味や思いを冷凍自動販売機を通じて残せていければ。」と意欲を見せる。「夜は商店街の灯にもなるかな」とも。

 商品は「粗挽き二八そば(鴨肉付き)」「梅切りそば(とろろ付き)」(以上、2人前=1,000円)、「田舎そば(天ぷら5種付き)」(2人前1,500円)、「札幌ミルクロールケーキ」(2切れ=800円)、「練乳いちごロールケーキ」(2切れ=900円)、「カタラーナ」(700円)など。

 「商品は季節ごとに、抹茶そばや新そばなど入れ替わる予定。遊び心でがちゃがちゃのように楽しめる『運だめし』もあるので、なかなか外食ができない今、おうちでお店の味を楽しんで」と呼び掛ける。

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