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立川「ビストロ フラット」10周年 コロナ禍も動きを止めず

ビストロフラットのスタッフ。お祝いの花を持つ中沢さん。

ビストロフラットのスタッフ。お祝いの花を持つ中沢さん。

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 立川駅南口の「Bistro flat(ビストロ フラット)」(立川市錦町1、TEL 042-519-3380)が5月3日、オープンより十周年を迎えた。

「ビストロ フラット」内観

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 代表の中沢隆文さんは名古屋生まれ。大学時代より青山で6年間バーテンダーとしての活動後、同僚に誘われ、立川市内の飲食店に立ち上げから関わり、数年間勤務後、都内や立川の飲食店で様々なポジションの経験を積み、「第二の故郷である立川で自分の店を開きたい」と、2011(平成23)年5月に「kitchen&bar FLAT CAFE」をオープンした。

 「自分が来た当初、ここ立川の南東エリアはダウンタウンのような町だった」と当時を振り返る中沢さん。「やりたいこととやるべき方法は違う、この場所で確実に勝てる方法を」と戦略を練り、「がぶ飲み&がつ飯」をコンセプトにスタート。徐々にフランス料理をメインにメニュー構成をてこ入れし、店名も「ビストロフラットカフェ」を経て、現在の「ビストロフラット」に改めた。

 2012年に法人化し、西荻窪にフランス料理店「Petit(プティ)」(杉並区西荻南)、フレンチデリ「Petit Marche L’ATELIER(ラトリエ)」(杉並区松庵)、立川駅北口に立ち上げメンバーの塚田雄大さんが店長を務める「TEPATOMOKA(テパトモカ)」(高松町3)を展開。店ごとにコンセプトを変え、全店のメニューはエグゼクティブシェフの野添俊二さんが手掛ける。

 フレンチデリのノウハウを生かし、コロナ禍ではテークアウトに「どのメニューが適しているか、日持ちをするか、真空パックを取り入れるなどスムーズに移行することができた」と中沢さん。毎日数量限定で用意するオードブル盛り合わせ(1,100円=1人前~)のほか、クリスマスやゴールデンウィークなどの特別コースメニューは連日完売、ネットショップも近日公開する。緊急事態宣言下でも休業をしないことを決断した。

 「スタッフは全店で11名。全員正社員で子どもがいたり、結婚したりと今が頑張り時。雇用調整助成金は受け取らず、自分たちの給料分だけでも稼ごうとみんな必死に考えている。何よりも、仕入先は雇調金の対象にならず、うちが休業すると収入が減ってしまう。正直厳しいが、苦しいときこそ助け合いたいし、流れを止めないように頑張っている」。

 料理のコンセプトは「食べた瞬間においしい」。看板メニューは、オードブルの盛り合わせ(店内880円~、テークアウト1100円~)と、牛フィレ フォアグラ ロッシーニスタイル ペリグーソース(3,080円)。オードブルは、素材を生かしながら一品ごとに異なる手法と季節感を取り入れ「盛り合わせと言いつつ、コース料理にも匹敵する内容に仕上げる」と野添シェフ。ロッシーニは「フォアグラとトリュフ、牛フィレ、赤ワインをたっぷりつかった濃厚なソースで、食べた瞬間においしいと脳に訴えかける店の代名詞」だが、テークアウトは行っていない。

 「テークアウトはテークアウトでいちばんおいしいものを提供すると同時に、お店のこの雰囲気で食べる良さを消してはいけないと思っている。自分たちをここまで成長させてくれた立川で、一度着たら必ず満足していけるよう努めていくので、ぜひ足を運んでいただければ」と来店を呼び掛ける。

 営業時間は、11時~22時(緊急事態宣言中は政府の要請に準ずる)。月曜定休。

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