金属加工会社の錦中央工業(立川市富士見町7)が「癒やしのたき火台 ライトピコ」を製品化し、クラウドファンディングが現在行われている。
創業58年の金属加工会社で、エレベータの巻き上げモータのベース、車の方向を変えるターンテーブルの部品、自動車のプレスラインの一部、船舶用発電機のベースなど、溶接や機械加工の工程を経て、主に工業や産業に使われる製品を製作している同社。
昨年(2020年)10月、社内の女性スタッフが中心となり、自社製品企画部「ピネココ」を立ち上げ、一般向けの製品作りの挑戦を始めた。「堅くて重い金属素材を生かしつつも、癒やしにつながるような優しく柔らかいイメージを表現したい」と考え、女性らしいデザインのカードスタンドやガーデンピックなどを製品化してきた。
同社松田忠明社長は「今回販売する製品は、調理器具や暖を取るための機能ではなく、美しい炎をより美しく演出し、ただただ見つめて癒やされるためだけの目的に特化して企画したたき火台。私たちはまだ、一般向け製品を販売するノウハウも販路ない。少しでも多くの方に、まだ始めたばかりの自社製品を知っていただく機会ができたらと、クラウドファンディングに挑戦することになった」と話す。
デザインは、女性向けを意識した優しいモチーフで、星、雪の結晶、ハート、華(はな)、ハワイアン、バラ、チワワ、猫の8種類を用意。同社の金属加工の技術力により、「耐久性や組み立ての手軽さとカッティングの美しさを両立させたデザイン」で、「繊細で柔らかいシルエット越しに炎がゆらめく」仕様になっている。
重量・サイズはデザインによるが、平均2.3キログラム程度で、約25センチ×25センチ前後。5枚の平らなパーツをスリットに差し込んでいくだけの簡単な組み立て式で、便利に持ち運べるよう工夫した。
「クラウドファンディングに参加したのをきっかけに、一人、また一人と、温かい応援メッセージを頂いている。クラウドファンディングのページを訪問いただき、私たち小さな工場のチャレンジを応援していただけるとうれしい。多くの方と縁ができることを楽しみにしている」と参加を呼び掛ける。
クラウドファンディングは8月20日まで。