IKEA立川（立川市緑町6）で7月29日、「ザリガニパーティー」が開かれた。

真っ赤にゆであがったザリガニ

　19世紀、珍味として評判の高かったスウェーデン産ザリガニはヨーロッパの高級レストランで人気を集め、大量に捕獲・輸出されていた。乱獲によりザリガニが絶滅の危機にひんしたことから、ザリガニ漁は8月・9月の2カ月間のみに限定されるようになり、現在でもスウェーデンではザリガニ漁が解禁となる8月にザリガニパーティーが開かれている。

　IKEA立川でもオープンの2014年から毎年開催し、人気となっている同イベント。今年も100人の定員が「5分もたたないうちに埋まった」という。同社担当者は「年々人気となっていて夏のイベントとして定着してきている。立川店は問い合わせも多く、注目度の高さを感じている」と話す。

　当日はレストランの一角がパーティー会場となり、ザリガニをかたどった飾りが施された。子連れでの参加のほか、大人だけで参加するグループの姿も多く見られ、ザリガニが描かれた紙製のとんがり帽をかぶるなど盛り上がる様子が見られた。府中市から小学1年生の男児と一緒に参加した女性は「IKEAでザリガニを知って、毎年レストランで食べたり、店で購入し家でザリガニパーティーを開いたりしている。今年はキャンセル枠を狙って店に並び、やっとパーティーに参加できた」と話していた。

　当日はスウェーデン産ザリガニが食べ放題になったほか、サーモンやニシンなどの前菜プレート、伝統的な蒸留酒「スナップス」をはじめ、エルダーフラワーやリンゴンベリーのジュース・デザートなど、スウェーデンで親しまれている料理、ドリンクを提供。スウェーデンスタッフが乾杯の歌「ヘーランゴール」を歌い、同店ローカルマーケティングマネージャーの中田和孝さんがザリガニに扮（ふん）し盛り上げる姿も。初めてザリガニを食べたという参加者も多く、「どんな味かと思っていたが、おいしくて驚いた。ザリガニの印象が変わった」などの声が聞かれた。お代わり用に用意された大皿から一時的に品切れになる場面も。

　同店ローカルマーケティングスペシャリストの加藤明子さんは「ここから今年のザリガニがスタートする。皆さんと一緒にお祝いができて良かった」と話す。IKEA各店では今月3日～20日、「ザリガニフェスティバル」を開催。レストランで「ザリガニ　プレート」（3匹、349円）、「ザリガニ　パエリア」（750円）、今年初登場の「ザリガニ　ケイジャンスタイル」（1,200円）を提供するほか、スウェーデンフードマーケットで持ち帰り用の冷凍ザリガニ（1,000グラム、2,490円）を販売する。

　営業時間は10時～21時（土曜・日曜・祝日は9時～）。レストランは9時30分～（土曜・日曜・祝日は8時30分～）。