
AI と独自のアルゴリズムでオンライン取引の安全を支えるかっこ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岩井 裕之、証券コード:4166、以下 Cacco)の完全子会社である株式会社 Anycloud(本社:東京都新宿区、代表取締役:村井 謙太、以下 Anycloud)は、AI エージェントが攻撃者の視点で継続的に脆弱性を検証し、エンジニアが修正の完了まで伴走する「AI セキュリティ診断サービス」(以下「本サービス」)の PoC(概念実証)としての提供を、本日 2026 年 10 月 23 日より開始いたしますので、お知らせいたします。
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本サービスは、2026 年 6 月の Anycloud のグループインに際して掲げたシナジー「新規プロダクト・サービスの構築」の第一弾として、国内導入実績 No.1※1 の不正検知サービス「O-PLUX」を通じて累計 12 万サイト以上の不正対策を支えてきた Cacco の知見と、Anycloud の AI 実装力・エンジニア組織を融合して開発を進めているものです。
2026 年秋、国内ではアプリや API、管理システムを狙った不正アクセスによる大規模な個人情報漏えいが相次いでいます。民間調査によれば、企業・自治体が公表した不正アクセスなどの被害は 2026 年 1〜9 月の累計で 600 件に達し、2025 年の年間件数(593 件)を 9 カ月で上回りました※2。また、上場企業とその子会社による 100 万件以上の個人情報漏えいは、2026 年に入り 10 月 5 日時点で 10 件と、2025 年通年(6 件)をすでに大きく超えています※3。
こうした状況を受け、2026 年 10 月 7 日から 9 日にかけて、個人情報保護委員会、警察庁、JPCERT/CC、国家サイバー統括室、金融庁、総務省・経済産業省などが相次いで注意喚起等を発出しました。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は 10 月 9 日、経営者に対し、外部公開アプリケーション・サービスの洗い出しとログの点検、未適用パッチの適用、利用している外部サービスのログ・アカウントの点検、保有データの再点検を速やかに実施するよう要請しています※4。
各機関の注意喚起では、他人の情報を取得できてしまう API の設計・設定不備、既知の脆弱性の放置、窃取された認証情報の悪用といった「基本的な守りの穴」が攻撃の起点として指摘されています。脆弱性はコードやインフラを変えるたびに新たに生まれるため、年に一度の診断では、診断と診断の間に開いた穴を塞ぐことができません。さらに、生成 AI の悪用による攻撃の高速化・大量化も懸念されており、人手による対策のみでは、頻度・速度の両面で対応が困難になりつつあります。IPA「情報セキュリティ 10 大脅威 2026」では「AI の利用をめぐるサイバーリスク」が組織向け脅威の第 3 位に初めて選出されています※5。
Cacco は、不正検知サービス「O-PLUX」を通じて、不正ログインとともに不正注文などの不正取引から EC 事業者・金融機関を守ってまいりました。こうした不正取引には、他社サービスから漏えいした認証情報やカード情報が悪用されるケースが少なくなく、情報漏えいにつながりかねない脆弱性を対策することは、不正取引そのものを減らすことに直結します。本サービスは、脆弱性を検証し対策することで情報漏えいや不正取引からお客様の事業を守るために、Cacco グループとして提供を開始するものです。
本サービスは、AI エージェントが攻撃者の視点で繰り返し検証し、実際に悪用が可能な脆弱性を実証したうえで、Anycloud のエンジニアが検出漏れや誤検知を見極め、事業への影響を踏まえて優先度をつけ、修正の完了までを一貫して支援するセキュリティ診断サービスです。AI の速さと人の判断を組み合わせ、診断と修正を分断せずに一貫して提供することで、専門のセキュリティ人材が不在の企業でも、継続的な対策体制を構築できます。本サービスは、以下の 3 つを特長としています。
1. 横断して診る:コード、Web アプリ・API、インフラ・ネットワーク、クラウド設定、コンテナ・イメージ、依存パッケージの 6 領域を一気通貫で診断し、攻撃者に突かれやすい対策の隙間をなくします。検出した脆弱性は事業への影響が大きい順に整理します。
2. 継続して守る:年 1 回のスポット診断ではなく、定期的に(毎月など)繰り返し診断し、修正済みの箇所で脆弱性が再発していないかも確認します。システム変更のたびに確認できるため、リリースのたびに生じる脆弱性を放置しない状態を維持します。
3. 直すまで伴走:検出にとどまらず、重大な脆弱性は修正方針の策定から実装・本番環境への反映まで、FDE 型※6 の開発スタイルで伴走します。お客様の開発リソースが不足する場合も、修正の実装まで対応します。
また、直近の PHP や Node.js の事例のように、広く使われる基盤で新たな脆弱性が公表される事態に備え、「CVE への最速対応」も順次提供する予定です。公表前の未知の脆弱性を事前に見つけることは困難なため、公開される脆弱性情報(CVE)を毎日お客様のシステム構成と照合し、影響があるものを優先度とともにいち早くお知らせし、更新や回避策の適用まで伴走します。
さらに、人は攻撃の主要な入口の一つであることから、実際の攻撃メールを模した訓練メールを予告なく送信して開封率・入力率・報告率を測定し、結果の解説とフィードバックまで行う「フィッシング訓練」、および万一の際の報告・遮断・調査の手順を事前に定める「インシデント対応フロー」の整備など、「人の層」を含めた守りも順次提供する予定です。
EC・小売の事業者:カード情報や会員情報を預かるサイト・アプリを継続的に守ります。Cacco の不正検知サービスとあわせてご利用いただくことで、「攻撃」と「不正」の両面から事業を守ります。
会員サービス・アプリの運営者:飲食・レジャー・モビリティなど、会員 ID や本人確認書類を扱うアプリと、その裏側で動く API を診断します。
金融・保険・証券:口座情報や契約者情報など、特に機微な個人情報を扱うシステムを継続的に点検し、不正アクセスの入口を塞ぎます。
SaaS・システム開発会社:リリースのたびに生じる脆弱性を、開発の流れに沿って継続的に診断します。開発リソースが不足する場合も、修正の実装まで対応します。
業務を受託する事業者:コールセンターやシステム運用など、他社から個人情報を預かる立場の事業者が、委託元に対して自社の対策状況を説明できる状態づくりを支援します。
社内システムの情報システム部門:従業員情報を扱う管理システムなど、外部公開を想定していない社内システムも対象です。専門人材が不在の場合も、継続診断から修正対応まで一括して支援します。
本サービスは、Anycloud のグループ化の目的である「次世代のセキュリティインフラの共創」を具体化する第一弾の取り組みです。Cacco グループは今後、以下の 4 つの取り組みを通じて、グループイン時に掲げたグループシナジーの具体化を進めてまいります。
1. 「攻撃」と「不正」の両面防御の提供:不正検知サービス「O-PLUX」の顧客基盤である EC 事業者・金融機関に対し、本サービスをあわせて提案することで、侵入対策から不正取引対策までをグループでワンストップに提供することを目指します。
2. 顧客基盤の相互活用:Cacco の既存顧客への本サービスの展開と、Anycloud の開発顧客への Cacco プロダクトの提案を通じ、グループ全体の中長期的な売上成長を目指します。
3. グループ自身のセキュリティ水準の向上:本サービスを Cacco グループ自身のプロダクト開発にも適用し、お客様の大切な取引データをお預かりする企業として、自らの守りの高度化にも取り組みます。
4. 不正検知データとの連携による高度化:Cacco が蓄積してきた不正手口の知見を診断シナリオに反映し、実際の不正に悪用されやすい脆弱性を優先的に検出する仕組みの構築を進めます。
Anycloud は、本サービスの提供開始にあたり無料相談の受付を開始し、お客様のサービスのどの範囲を、どのように診断できるかをご提案します。診断の範囲と頻度は、お客様の事業と体制に合わせて設計します。今後は、診断で得られた知見をもとに検出精度と自動化の範囲を継続的に高めてまいります。
かっこ株式会社 代表取締役社長 岩井 裕之
最近は不正アクセスによる個人情報の漏えいが相次ぎ、経営者自らが自社の守りを点検するよう求められる事態となりました。創業以来、不正対策に携わってきた私たちは、漏えいした情報がやがて不正取引に使われる現実を見続けてきました。不正検知の Cacco と、高度な AI 技術開発力を持つ Anycloud が一つのグループになったことで、私たちは攻撃と不正の両面からお客様の事業を守ることができます。不正アクセスが相次ぐ今だからこそ、どこに脆弱性があり、どこから手を付けるべきかを明らかにするサービスを、まずは PoC として一日も早くお届けし、お客様とともに磨き上げてまいります。
株式会社 Anycloud 代表取締役 村井 謙太
私たちは毎日 AI を駆使しシステムを開発をしています。だからこそ、攻撃する側も AI で速く、安く、執拗になっていることを、誰よりも実感しています。守る側も同じ速さで動かなければ攻撃には追いつけません。AI が攻め、エンジニアが見極め、直すところまで伴走する。この一連の流れを、専門人材のいない企業にも届けることが、私たちの使命だと考えています。
Anycloud が提供する AI システム受託開発サービスは、UX デザインを起点とした先進の AI 技術とアプリケーション開発力を掛け合わせ、企業の DX 推進や新規事業の立ち上げにおけるシステム構築を一気通貫で実現するソリューションです。最先端の技術力を持つエンジニアが顧客の現場に深くコミットする FDE(Forward Deployed Engineer)型を強みとし、高度なプロダクトマネジメントから洗練されたインターフェース設計、迅速な実装・運用までを内製化された組織体制で提供しています。スタートアップから大手企業に至るまで、AI を活用したコアシステムの構築や次世代アプリケーションの開発を通じ、クライアントの競争力強化と新たなビジネス価値の創出に貢献しています。
Cacco が提供する不正検知サービス「O-PLUX」は、AI などのデータサイエンスを活用した独自のアルゴリズムにより、オンライン取引におけるあらゆる不正をリアルタイムに検知し、被害防止とチェック業務の自動化を実現するクラウドサービスです。EC 事業者向けには不正ログインから不正注文対策を、金融機関や会員サイト向けには口座開設からログイン、取引に至る一連の工程において、情報漏洩・フィッシング・なりすまし等への対策として不正検知ソリューションを提供しています。
また、データサイエンスサービスでは、製造業・アパレル・建設業など様々な業種において、データの活用・分析を通じ、コスト削減・業務効率化・利益向上に貢献しています。
※1 株式会社東京商工リサーチ「日本国内の EC サイトにおける有償の不正検知サービス導入サイト件数調査」(2026 年 3 月末日時点)。
※2 トレンドマイクロ株式会社による企業・自治体の公表情報の集計(共同通信 2026 年 10 月 6 日報道)。公表されていない事案は含まれません。
※3 株式会社東京商工リサーチ「上場企業『個人情報漏えい』、過去最悪ペース 〜100 万件以上、2026 年はすでに 10 件の異常事態〜」(2026 年 10 月 7 日、集計は 10 月 5 日時点)。
※4 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「不正アクセスによる漏えい等の事案を踏まえ、速やかに実施すべき対策等について」(2026 年 10 月 9 日)。
※5 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「情報セキュリティ 10 大脅威 2026」(2026 年 1 月 29 日)。
※6 FDE(Forward Deployed Engineer)とは、開発会社が自社のエンジニアを顧客のプロジェクトや現場の最前線に深く入り込ませ、経営課題の発見からシステムの設計・開発・運用までを、社内メンバーのように一体となってスピーディーに進める開発スタイルをいいます。
※ 本サービスの診断は、お客様との書面による合意に基づき、合意した範囲・期間・環境においてのみ実施します。
※ 本サービスの PoC 提供開始による 2026 年 12 月期連結業績に与える影響は軽微であると見込んでおります。
株式会社 Anycloud
かっこ株式会社