イチゴ狩りができる観光農園「ABC FARM」（昭島市武蔵野2）が2月3日、昭島にオープンした。

農園が眺められるカウンター席

　同園では、「紅ほっぺ」「ゆめのか」「よつぼし」「ベリーポップすず」の4種類のイチゴを30分間食べ放題で収穫体験できる。車いすやベビーカーで体験できるレーンも用意。イチゴ狩りの時期は5月下旬ごろまでで、以降は旬に合わせて、一般的なメロンよりも小ぶりサイズの「ころたんメロン」や、ジャガイモ、トウモロコシ、サツマイモなどの収穫を楽しむことができる。

　併設するカフェでは、ドライカレー「ABC CURRY」（1,250円）、パフェ「ABC PARFAIT」（950円）、「いちごミルク」（550円）など、同園で採れた果物や野菜を使ったメニューを提供するほか、採れたての野菜や果物の直売も行う。2階には、テーブル席とソファ席、カウンター席のほか、キッズスペースも用意。カウンター席では電源コンセントが利用でき、隣接する農園の収穫風景を眺めながらテレワークなどに利用することができる。

　代表の山本高義さんは立川で12代続く農家として、トウモロコシや、ネギ、ギンナンなど20種類以上の作物を栽培する「紀之国屋ファーム」を営む。SDGsにも取り組んでおり、食育として農園体験の場の提供や、青果物の端材を畑に散布し肥料として再利用することで減化学肥料や減農薬につながる有機農業や循環型農業にも取り組んでいる。

　山本さんは「生産農業に携わる中で、農地を守っていくことの難しさを感じていた。農地は野菜を育てるだけでなく、自然環境や生態系の保護、景観づくりや災害時の避難場所としても活用できる大切な役割を担っている。そんな農地を、これからも守っていきたい。地域の皆さんが野菜や土に触れることで得られる充足感を味わってほしいと思い、体験農業ができる場所を作った」と話す。

　事業責任者の山本環さんは「当園では通常の収穫体験のほかに、今後は体を動かして旬のおいしいものが食べられるイベントやワークショップ、子ども向けの農業スクールなどを企画したい。体験農業の後は、友達とのランチやおひとりさまのカフェタイムに、ぜひカフェにも気軽に立ち寄っていただければ」と呼びかける。

　収穫体験の営業時間は10時～16時。月曜・火曜・木曜定休（祝日は営業）。体験料金は、一般（6歳以上）＝3,300円、3～5歳＝2,200円、0～2歳は無料。事前予約制。カフェの営業時間は11時～16時。月曜・火曜定休。